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  パビリオン

 シンビジュウム

花のすべて
アーチステム
半アーチステム
直立ステム
下垂タイプ
帯び花 バンド花
斑点花
無点花
正面咲き
四方咲き
三方咲き
両面咲き

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シンビの花と蜜の関係は基本的には昆虫との関係があり、キンリョウヘンの蜜には日本ミツバチが通うことが知られています。
ユリは花びらの内側に蜜を出してアゲハチョウなどを誘い、その蜜を吸うときにオシベが邪魔になり花粉が散らばって受粉します。
シンビは、花びらの外側に出します。ここのところが私は解らないのです。リップの基部であれば理解できるのですが・・・。
蕾の時に出す蜜は、空気が乾燥したとき苦しい涙を流すのです。この状態が数日続けば落蕾します。暖房した部屋では、しばしば起こります。対策は、一日数回、周囲に霧を与えます。蕾は非常にデリケイトなので、自生地の環境に近くするのです。
この蜜は甘いので、すす病の原因になります。すす病菌は糖分に繁殖するからです。

 シンビの花と蜜

シンビの花の開花には主に温度が作用しますが、光は花色、花保ち等に大きく作用します。
光には七色の可視光線と、紫外線、赤外線、x線、遠赤外線・・・・など多くあります。一般に遮光の説明をするとき、%で表現しますが、これは光の量の制限で、光の「質」を表していません。一番問題になるのは、紫外線と赤外線です。例えば、50%の日除けは50%の紫外線が入ることになります。シンビの品種によっては50%の紫外線でも作れない品種がある。
当然花にも紫外線は大きく影響して、特に花粉の劣変は著しくなり、花粉が死ねば、受粉の項目での「図」のように
Lip は変化して、著しく花保ちが悪くなる。詳細は別の機会に特集で掲載します。

 シンビの花と光

四君子鉢に植えられた小型シンビ
MM-111  ゴールデン エルフ
      ’サンダスト’

花径5cm 秋咲き 小型種
シンビには東洋ランとしてのシンビもあるので、この項目を加えました。
中国では蘭(シンビジュウム)は「君子」に例えられている。君子とは高位,高官の人、学識、人格ともに優れた立派なひと。
四君子は、「竹、梅、菊、蘭」ですが、これらの植物は人間に例えれば君子に相当するということです。洋蘭が普及する以前は、日本では蘭といえばシンビジュウムであった。中国には亜熱帯から寒帯まであるので、多くのランの原種が自生していますが、パフィオも、デンドロも君子にはなれなかった。それは、葉の姿、花の姿にシンビのような品格がないからです。擬人化されることはなかった。特に、中国春ランの馥郁たる薫りは「君子」のそれであろう。
洋ランの世界は、西欧のキリスト文化から生まれたリンネの植物分類学と近代科学の生物学、進化学、などの発展と共に進んできました。例えば、ランの種子の無菌播種法はコッホの細菌培養法から生まれたもので、培養基、殺菌法、など応用したものです。クローン技術もウイルス学の進歩をまって完成したものです。
このような背景のもとに新種の発見、交配新花の作出が行われてきたので、中国の文化のように、植物に内面性、人格、思想・・・・などの哲学的なものを見ることはない。あくまでも、人間から見て、すぐれているか、人間のためになるか否かで評価する。AOS,RHSの審査基準は、ほとんどのランをカバーしているが、シンビジュウムの一分野である東洋ランの世界は、理解できない分野であろう。それだけ、シンビの美の領域は深く、広大である。

 シンビと四君子

シンビには突然変異としての奇形花と、栽培条件によって発生する奇形花がある。
突然変異花は八重咲き、Lipが複数あるもの、花弁に別な色が入るもの、頂点の芽が花芽になるもの・・・・・など。
栽培環境で発生する奇形花は、ウイルス、肥料、高温、低温、花芽分化時期などで起こります。一番怖いのはウイルスで起こるカラーブレーキングです。
コラムが奇形になるのは主に花芽分化後のN肥料の過剰です。エリスロ系以外の品種では花芽分化後は与えないようにします。

 奇形花について

MM-200
     クラッカージャック
 
花径10cm 3−4月咲き
中型種
 シンビにパフィオのビニカラーの花はあるの?
  
シンビの原種に真っ赤な花はない。交配している間にシンビ隠してい   た花が姿を見せたのである。ビーナスが姿をあらわしたのである。交配   というのはこの楽しみがあるから面白い。右の写真の品種は黒に近い花色 であるが逆光ではビニカラー花になる。
  
MOG97-510
    スプリング ビジョン
花径11cm 1−3月咲き 大型種
MOG93-335
ビュウティ ファンファーレ
花径12cm 2−3月咲き
大型種
MOG99-1000
(スーバ x サンクスギビング)
花径12,5cm 3−5月咲き
大型種
シンビの美しさにステムの変化がある。
10cm−150cmの変化があり、豪快、豪華、絢爛の美しさは他のランの追随を許さない。
シンビには前記したようにLipに斑点、バンドのないアルビノ、コンカラーの純粋、清純、無垢、清廉・・・・・な花がありますが、それと対比するようにLipが燃えるような花々がある。シンビの魅力は、この多元ともいえる美の世界である。シンビの花は、花の形のところで説明し、優遊パビリオンで記したように花びらの数も、形も決まっている定型の「様式」をもっているが、その中で、究極までの美の世界を表現してるところにある。例えば、カトレアはシンビのような豪快な1mのステムの豪快さはない。このステムに花一輪の美が加わるので多元ともいえるような美の世界を形成する
「艶かしいLip」こそシンビの進化で得た究極の美ではないかと思う。昆虫を誘い受粉すという意味において・・・・。


 燃えるLipのシンビ

シンビの花は1−3ヶ月も凛とした姿で咲きつづけますが、花びらの線はシャープで乱れることはありません。なぜーーー? 私は花びらを顕微鏡で見てみました。私は驚きました。六角形の細胞が整然と並んでいたのです。
六角形は蜂の巣にも見られますが、最も安定した構造といわれています。
バラなどは丸い細胞で出来ています。花の命の短いバラでは構造が長時間安定しなくとも良いのかも知れません。
シンビの花の形も六角形ですが、細胞も六角形と言うのは偶然なのでしょうか。
カトレアはどうでしょうか?

 花弁の細胞の形について

アルビノと同じような花ですが、アントキアン色素を持っているがLipに斑点,バンド(帯び)のない花をコンカラー花と呼んでいます。
遺伝子にアントキアン色素を持っているので、花びらのどこかにピンクが入ります。また、花がしおれる時花びらがピンクになります。このリップ無点の花は偶然生まれることがほとんどで、メンデルの法則ではつくれないようです。しかし、私の交配では、非常に高い確立で生まれる交配が出てきましたので、品種によっては法則があるのかもしれません。
両親ともコンカラー花の場合は高い確率で出るようです。私の交配では「アルカディアン プロムナード」があります。(ギャラリーパビリオン参照)

MOG97-569
   フラワー ブリーズ
花径11cm 2−3月咲き
大型種
MOG96-141
  アルカディアン プロムナード
花径11cm 1−2月咲き
大型種
MOG93-202
     プリンセス ホワイト
花径11cm 1月咲き
大型種

 コンカラー花について

 アルビノ x  アルビノ〜〜〜〜100%アルビノ
 アルビノ x 普通種〜〜〜普通種(アルビノの遺伝子を含む)
 普通種(アルビノを含む) x アルビノ〜〜〜50%アルビノ
                           50%普通種
シンビにもアントキアン色素のないアルビノ、アルバと呼ばれている花がある。シンビでは一般にピュアカラー花と呼ばれているものです。東洋ランでは「素心」と呼ばれている花です。
アルビノは動物でも白サル、白蛇、白ライオン・・・・。植物でも多くの植物で突然変異個体として発見されている。
シンビでは特にアルビノは特別に扱われてきた。東洋ランのシンビは人格化されているので、純粋な精神にも例えられてきました。カトレアなどにもアルビノは珍重されていますが、マニアックな世界にとどまる。
アルビノ個体は、自生地では何百万本に1本という希少な個体になる。この理由で、シンビでは育種の初期の段階から交配親に用いられてきましたが、遺伝的にメンデルの法則のとうりに生まれることが発見されたのは近年のことである。
理論が確立したこともあって、現在は銘花が続出している。
MOG97−244
   ファラオ ビュウティ
花径10cm 1−2月咲き
大型種

 シンビのアルビノ

### アルビノ花ではLipの色の変化はない。
受粉後約8−14月で種子は熟します。種子、播種法は特集組みます。
1 受粉したとき
2 ガスがあるとき,特に炭酸ガス、亜硫酸ガスに敏感です。
3 高温乾燥で花粉が死んだとき。
4 コラムの先端の花粉の保護カバーが取れたとき。

Lipが紫紅色に変化するのは・・・・・・?
  

受粉するとLipはすぐに紫紅色に変化する
多くの花では受粉が終れば花びらはすぐにしおれる。または、落花する。シンビも三ヶ月も咲きつづける花であるが、受粉が終れば1−2日後にしおれる。
Lipに最初に変化があらわれ、図のようにLipが紫紅色に変化する。これはシンビの結婚色で昆虫へのアピール色。結婚した・・・・標識です。昔、日本でも結婚すればお歯黒したのとおなじです。
  受粉後の花の変化
花粉
メシベ
  受粉完了
受粉完了図

 TOP

頭、背中に花粉をつけたままもがいて中に入ろうとしたとき、コラムの窪みに花粉は入る。このコラムの窪みこそメシベなのです。
これがシンビの受粉です。この姿は、カトレアでも、デンドロでも
、胡蝶蘭でも同じなのですが、シンビのようにLipを持ち上げる機能、情念はありません。
このことに視点をおいてシンビを見ると、また別のランの見方になります。
私は、シンビに「いい女」を見るのです。古来より「いい女」は昼は観音様で・・・・・
夜は・・・・といいますが、シンビの凛とした姿と、このLipに込めた情念は
重なるものがあります。


前記した花粉塊を覆う断熱材は、花粉は脂肪分が非常に多く、高温,乾燥に非常に弱いので、この断熱材で保護しているのです。シンビは前記したように、1−3ヶ月も咲いているので、花粉を長期間保護する必要があるのです。これはピーナッツの殻と同じです。シンビが子孫を残すというのはこのようなことで行われています。、このようなことを知ると、シンビは素晴らしいランであると思います。月下美人と比較し見てください。
ンビに通う昆虫は、人間もそうですが、穴を見ると中に入ってみたい本能があり、シンビはこの本能を巧妙に利用するように進化しました。
昆虫はLipに止まりコラムとリップの間にある穴に入ろうとしたとき、Lipは上に持ち上げて、穴を小さくするのです。昆虫はこの小さくなった穴にむりむり入ろうとするのです。この時にコラムの先端にある発砲スチロール状のカバーがはずれ、花粉は露出して昆虫の頭、背中に接着します。
蘭の花粉は例えば椿の花粉のように粉状で飛び散らないように出来ています。ランの花粉は「花粉塊」になっているのです。(図 1、2参照)
驚くべきことに、この花粉塊には接着剤があり、昆虫に接着できるようになっているのです。
ラン科植物が植物進化の頂点にあると言われるのは、花ひとつをとってもこのようなことがあるのです。このようなことが、ランのすべての部分にあるのです。ランの中でも、春夏秋冬のあるところに自生しているシンビは、例えば、胡蝶蘭、カトレアなどに比較してもより進化しているのではないかと想うのは、このLipの機能がある・・・・と私は思う。
シンビの受粉方法


花は植物の生殖器で子孫の繁栄のために咲きます。花には風媒花、虫媒花、水媒花がありますが、ランはほとんどが虫媒花です。
その中でも、シンビは最も巧妙に訪花昆虫を誘い受粉に利用します。
シンビが蜂、花虻などの昆虫を誘うには、自生地に左右されますが、「香りで誘う、蜜で誘う、花弁で誘う、Lipで誘う」などがあります。シンビが何百年も人々を魅了して止まないのは、魅惑を秘めながら最後まで気品を崩さないで、昆虫の訪れを待つ姿であると想います。シンビの美しさを一口に言えば「待つ美学」であるとおもいます。3ヶ月も待つのです。凛然としながら、自然にたおやかに待つのです。

私が、シンビジュウムのみを追ってきたのには、一つの理由があります。
Cymbidium と命名した美学に私は心が揺れたからです。40年も前のことですが・・・・・。

シンビは、Lipに昆虫が止まった姿が丁度ボートに人が乗った姿に似ているところから、ラテン語で「舟」を意味するCymbidiumと命名された。ランの中で最も素晴らしい姿のイメージの命名であると想います。
想えば、舟と人間とのかかわりは深い。シンビはアフリカ南端の嵐のの海を越えて・・・・長い船旅のすえに西欧に渡った。アジアの珍しいランの花に、舟を連想した感性はラン創りの原点であろう。舟には、ささ舟、浮き船、屋形舟、月の舟・・・・ヨット、ボート、帆船、豪華客船、宇宙船・・・・・そして美しい女人・・・・。シンビには、舟のイメージの花がすべてある。

 シンビの受粉の方法


シンビの花も他の植物と同じように子孫を残すために咲きます。花の全てが子孫を残す・・・このために咲くものです。
人間のために咲くものではありません。花の薫りも昆虫を誘うためのものです。
花の立派な原種は色彩で誘い、花の目立たない原種は香りで誘うものが多いです。
シンビの春咲きの品種は、香る時間帯と温度があって、24時間香るものは非常に少ないです。大型シンビに薫りがあればと誰もが想うのですが、非常に少ないです。天は二物を与えないようです。
秋咲きシンビは強い香りを出すものが多いですが、これは高温下で咲くために、短時間で受粉しなければならないからのようです。
13 花の薫り  
ビューティ 
    ファンファーレ
花径10cm 2−3月咲き
大型種
シンビの花は1−数10輪まであるが、ステムの基部に近い花から順次上方に咲いて、
10数輪の大型シンビの場合は約一ヶ月かかって満開になる。
12 花の咲く順序
秋咲き原種  erythrostylum
花径7cm 10−12月咲き
シンビの原種はアジア亜熱帯から温帯に約70種自生しています。春に咲くものが多いですが、中には不定期に咲くもの、秋に咲く原種があって、特に交配親に用いられた秋咲きのエリスロスティラムは、今日のシンビの発展に大きく寄与した。私の交配の90%は、この原種の遺伝子による。自然界では、春に咲くシンビと秋に咲くシンビは交配することはないが、シンビの花粉は長期の保存に耐えるのでこのような交配が1800年代においても可能であった。
     イ  春咲きシンビ    
     ロ  不定期咲きシンビ   駿河ラン、 シンチクソシン、赤芽ソシン、など
     ハ  秋咲きシンビ     エリスロスティラム
11 花の咲く時期
MOG97-500 ジョン ウッデン
花径15cm 1−3月咲き
大型種
MOG97-535スプリング
            ビジョン
花径9cm 1−3月咲き
大型種       
MOG97-187 エターナル
          ジュビレーション

花径13cm 1−2月咲き 大型種
MOG96-82 ビュティ プロムナード
花径12cm 1−3月咲き
大型種

Vol−1

シンビの原種は自然の過酷な条件で咲くので、風に耐えるようになっている。直立ステムのものは花を小さくするとか、風に逆らわないように「たおやか」な半アーチとか、着生シンビは下垂にするとか・・・。それらを何代も交配を重ねても、ステムの形にも顕れ、花の咲き方にもあらわれてきます。
10 花の咲く方向
MOG96-73 フラワー ブリーズ
   花径12cm 1−2月咲き 大型種
MOG97-173 サチコ プロムナード
    花径7cm 1−2月咲き 小型種
MOG93-285 アルカディアン プロムナード
   花径12,5cm 1−2月咲き 大型種
   
MOG93-72 アルカディアン プロムナード
    花径12,5cm 12−1月咲き 大型種
シンビには秘めた想いがある。内に深く抱いた彩りがある。私おびただしい交配新花の中にコラムに秘めたシンビの情念を発見した。それは、大量生産の中で、何時の間にか埋もれた美の発見であった。シンビは私に白昼夢を見せてくれた。シンビをやってよかった。他のランにはコラムに秘めた美学はない。
私がシンビは「深美」と想うのは、このようなコラムの美しい花を発見したときである。
下記の花々は私が20万本の交配実生新花の中から発見した個体です。コラムの美しさに私は息を呑んだ。桃源郷だ! 天女だ!
9 Columnの色彩の変化
MOG98-165 スプリング ビジョン
   花径12cm 1−3月咲き
   大型種
MOG97-474 グリーン プロムナード
   花径12,5cm 2月咲き
   大型種
MOG98-86 ブリーズ メロデー
   花径12,5cm 1−3月咲き
   大型種
Cymbidiumは唇弁の形がボート似ていることから命名された。シンビといえばリップの美しさにある。リップの彩りに誘われて昆虫は花に訪れる。不思議なことに、現在のAOS,RHSなどの審査基準ではLipはさほど重要には扱われていない。シンビがリップにこめた情念を見過ごしているようである。シンビが受粉するときに顕す昆虫を締め上げる動作,機能はあまりに巧妙である。
Lipの模様の変化は千差万別で一つとして同じものはない。ランの中で最もカテゴリーが多いのがシンビである。近頃の蘭展では非常にカテゴリーが少ないのはシンビにとっては残念無念なことであろう。このページだけでもシンビの真髄をみせたいと思う。
このホームページの花のリップをどうぞ掬っていただければ、私の育種の仕事がシンビが・・・・。
8 唇弁の模様
MOG92-13 プリンセス ビューティ
    花径12,5cm 12−1月咲き
    大型種
MOG93-160 フラワー ブリーズ
    花径12cm 1−2月咲き 大型種
MOG97-686
  プリンセス ホワイト
  花径12,5cm 2−3月咲き
  大型種   
MOG 97-267 ムーンレーカー
  花径12cm 2−3月咲き
  大型種    
MOG97-441 ビューティ プロムナード
   花径 12cm 2−3月咲き
   大型種
極整形丸弁花

整形花


   剣弁花
シンビの約130年にわたる交配の歴史は「極整形丸弁花」を創るために費やされた。シンビには、他のランに例を見ない「アレキサンデリー」神話、3倍体神話がありますが、近代の遺伝学の最先端理論をシンビの育種に用いて、「極整形花」を続出させた。他のランでは、デンドロをこの理論で山本二郎氏が素晴らしい銘花を続出させた。
私は、ヒマラヤの微風が、霧が、たおやかな光が見える花を創りたいので、「極整形花」と異なった美しさ、日本に宿る美感のシンビを創りたい。剣弁でも美しいではないか!
7 花の形
テーマパビリオンに特集していますのでご高覧ください。
東洋蘭では突然変異個体を愛培します。
6 花の変化(珍しい花)
シンビの花の色は多彩を極め、ブルーと黒がないだけです。特にシンビはリップの模様との組み合わせが魅力で、一つとして同じ花はない。シンビの多彩を極める花色は、葉緑素の緑花があるために、微妙な色合いになる。例えば、白花といっても同じ白は一つもない。花弁が厚いので、光線の屈折が微妙な変化をもたらす。シンビは一本のステムに多くの花が咲くので、花の豪華さに目を奪われるが、東洋ランの一輪の微妙な違いを掬う感覚を洋ランのシンビでも磨きたいです。
私は約3000品種を創りましたが、一つとして同じ花はない。ここでは一部のバリエーションを掲載します。
MOG98-335 ブレーズ サチコ
   花径12cm 1−2月咲き 大型種
MOG97-569
 フラワー ブリーズ
花径12cm 2−3月咲き
大型種
MOG93-284アルカディアン
           プロムナード
花径11cm 1−2月咲き  
大型種
MOG96-110 キヨコ プロムナード
花径13cm  一−2月咲き
大型種
MOG93-205
ビューティ ファンファーレ
花径10cm 1−2月咲き
大型種
MOG96-138
エモーション プロムナード
花径12cm 3月咲き
大型種
MOG97-143
フロステッド スターライト
花径15cm 1−2月咲き
大型種
MOG97-496
スプリング メドー
花径 11cm 1−2月咲き
大型種
MOG93−72
アルカディアン プロムナード    花径12cm 1−2月咲き 
  大型種
MOG93-46 サチコ プロムナード
  花径6cm 1−2月咲き
  小型種 
MOG97-600
 レジェンド ドリーム
  花径10cm 2−3月咲き
  中型種
MOG98−151
 メモリー プロムナード
   花径9cm 2−3月咲き
   大型種
MOG 97−291
 ピュア サチコ
  花径10cm 1−2月咲き
    小型種
5 花の色
MOG98-343 ブレーズ フィガー
   花径 13cm  3-4月咲き
   大型種    
MOG 98−293 キヨコプロムナード
     花径13cm 1−2月咲き
     大型種
MOG97-173 サチコ プロムナード
    花径7cm 1−3月咲き 
    小型種
MM-142 (デボニアヌム
        x  プミザン)
 花径5cm 2−5月咲き 
       下垂種
1 シンビの花の形状
シンビのステムの形状は、直立、半アーチ、アーチ、下垂タイプがあります。それによって花の咲き方が変わります。ステムの形状は、栽培の仕方によっても大きく変化します。本来は直立ステムでも、咲く時期によって下垂、半アーチになる品種があります。咲く時期は本来は決まっているのですが、栽培条件で大きく異なります。山上げは2−3ケ月早くなリ、株の弱った花は茎も軟らかになります。
4 花の咲き方(ステムの形状)
MOG97-337 ビューティ プロムナード
     花径 12cm 2月咲き  大型種
MOG 97-179 キヨコ プロムナード
 花径 13cm  1−2月咲き 大型種
 春ラン  
シンビには東洋ランの春ランのように一茎一花がある。
西洋ランのシンビには一花の品種はない。数輪から数十輪まであるが、大型シンビでは数輪から20輪位です。
栽培の仕方、初花、成株、栽培環境で大きく変化します。山上げした鉢では花数が多くなります。
3 花の輪数
2 花の大きさ
型 3−6cm  中型 6−9cm 大型 9−17cm
シンビの花の大きさは一般的には小型シンビ、中型シンビ、大型シンビと呼んでいますが、育種の進歩で小型シンビでも中型の大きさの花があり、中型シンビでも大型シンビの大きさの花がでてきました。
花の直径は花弁2と花弁2(上記の図参照)の間をcmで計測して表します。
    
 3
 4
 1
 2
 1
 1
 2
22

1 ガク (セパル sepal)

2  花弁 (ペタル petal)

3 唇弁 (リップ lip)

4 コラム (column)
  (メシベ、 オシベで出来ているラン特有の器官)

5 子房 (an overy)

6  隆脈状突起
 不思議 ? 面白百科
     ラン科植物は生物進化の頂点にある植物である。その形態、生理機構、ラン菌との共生、受粉の方法など、
     驚くような進化を行ってきた。それを研究するのもランつくりの一つの方向です。ラン作りは花を立派に咲か
     せることを目指しますが、それを望めば、どうしても「自然の法則」を知らなければならないのです。
     このパビリオンでは、シンビの不思議を多方面から掘り下げて参ります。

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