ランとラン菌、微生物間の水分争奪戦

 雨期の毎日雨の降る期間は、充分な水分があるから、
 水の争奪戦は起こらない。
 着生ランは吸水根を空中に伸ばして雨水を獲得している。

 ところが、雨の降らない乾期。
 当然、生き物間で水分の争奪戦が起こる。
 ランは枯れ落ち葉の堆積する地表から浅いところに根を張る。
 争奪戦が起こりえる!
 この争奪戦では、ランに勝ち目はない。
 材木腐朽菌の菌糸の吸水力は、ランの根の細胞内の水まで奪う。
 根をボロボロにするまで吸水する。

 つまり、ここまで乾燥するような場所は自生地ではない。
 こんな争奪戦が起こるような場所では、当然発芽できないからである。

 ランの自生地というのは、争奪戦が起きない程度の水分がある場所に限定される。
 枯れ落ち葉の中に、ランが生きられる湿度がある場所である。
 どんなに乾燥した、雨の降らない日が続いても・・・・争奪戦が起こらない水分がある場所。
 自生地には・・・地下水がある。
 この地下水の水が毛細管現象で地表まで上がる場所であれば、
 カラカラの乾燥にはならない。

 着生ランの自生するところ。
 そこでも水の争奪戦が起きないところが着生ランの生きている場所である。
 樹の上。
 そこは空中ではない。
 樹が地表、地下水とコンタクトは取っている。
 材木腐朽菌の菌糸がコンタクトを取っている。
 岩。
 岩は空中に・・・浮いていない。
 地面に埋っている部分が必ずある。
 岩石も地下の地下水の毛細管現象で水分を含む。

 これが自生地である。
 ところが、ランの鉢栽培。
 棚。
 釣り鉢。
 空中に浮いている。
 地面と、地下水とつながっていない異空間である。
 ヒマラヤの乾期、中南米の乾期。
 夜間には夜霧、夜露が枯れ落ち葉を覆い濡らす。
 この水分で争奪戦が起こらない。
 枯れ落ち葉の中でプロトコームは育まれる!
 どんなランであろうが、ランの自生地にはプロトコームが生き続けれれる湿度が一年中ある。
 このことが、これまでのラン栽培にはなかった。
 ラン菌のいないコンポストでは、多湿で簡単に根腐れが起きたからである。
 根腐れを防止、回避するには、根を乾燥、鉢を乾燥させることしかできなかったからである!!
 ここにラン菌の生息しない欠陥コンポストの最大の問題で出る。
 ラン菌が根に空気を供給して、長雨、多湿を克服しているが、
 ラン菌がいないコンポストでは、多湿即根腐れが起こる。
 菌根菌というのは・・・根に空気と水と養分を供給する。
 この菌根菌の働きが、ラン栽培現場において、ランの本において重要視されたことはなかった。
 宇井清太のラン菌発見によって、
 SUGOI-ne栽培では、カトレアを水に浸けて栽培しても、根腐れが起きない。
 このことが多くの人の栽培実証によって確かめられた。
 カトレアの水浸け栽培も可能である。

 鉢内の水分は、管理者が潅水した水分。
 鉢を乾燥させると・・・・・・
 SUGOI-ne栽培では、ラン菌とランの壮絶な水の争奪戦が起こる!
 ランに勝ち目はない。
 SUGOI-neのカツオブシ製造の果てに、ランの根をボロボロにする。

 この姿を、SUGOI-neで失敗した人は、ランの根が腐ったと表現する。
 これは、水で腐ったののとは意味がことなく。
 ラン菌、雑菌の菌糸から根の水分を奪われて、細胞が死んだのである。
 この死んだ細胞のセルロース、リグニンを菌糸が分解した姿である。
 この場合は・・・乾燥で細胞が死んだのである。
 多湿で死んだのではない!

 だから、SUGOI-ne栽培では、水の争奪戦が起こるような乾燥をさせてはならない。
 枯れ落ち葉内の湿度を常に維持すること。
 オシボリの湿度。
 これは「ペクチン潅水法」を行えば、この湿度になる。
 
 SUGOI-ne栽培では、ランより先に、ラン菌の勉強をしなければなら
ない!
 
 


 

 
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kouza28