ランの世界にサンダースリストが存在するのは、ランの育種は「サイエンス」という理念があったからです。科学は国際的です。この国際性こそ今日のランを作ってきたのです。このことが「持続」を可能にしてきたのです。育種は「駅伝」「リレー」を可能にしてきたのです。

ランの歴史は「新種の発見」と新交配による「新品種の作出」が両輪となって発展してきました。新種の発見はピュアなサイエンスとしての「植物分類学」、交配は「遺伝学」をメーンに、ランは植物進化の頂点にある植物として、地質学、気象学、昆虫学・・・・・など極めて多くの学問を結集してラン界は成立しています。
ランの一つの品種を作るというのは、根本にそれらの学問の進歩が秘められている。科学する心と、美意識のドッキングがランの育種といえます。


育種はサイエンス
人の美意識は突然には生まれないもので、伝統のようなものがあると思う。
私は、出来るなら彼らの生まれた場所を見たい。必ず美しいものがあるのではないかと思う。新しい花を創りたいという衝動の底に、美意識を植えたもの、育んだものがあるはずである。世界の不朽の名花は偶然には生まれない。作出者の美意識と違和感のないものが生まれると私は思っている。ビジネスだけでは生まれないと思っている。

育種の系譜は遥かなるものへの夢なのか、美への執着なのか、学問への熱情なのか・・・。
グラフは語らないが、ほとんどの育種家は1代で終っている。
ランの世界にも100年に一人の「天才」がいる!!

何代も続いたのはAlexander, Sander, Low・・・。
Cymbidium 美の魔術師たち
宇井清太
グラフはCymbidium世界歴代育種家のRHS登録数ランキングです。

シンビは前記したように約1000人の育種家によって今日の品種が作られていますが、新品種に込めた情熱には温度差があって、グラフは温度の高い人達を選んだものです。

しかし、残念なことに「花そのもの」を知ることは出来ない。現在はRHS登録は写真添付がほとんど行われているが、19世紀は写真は大変貴重であったので、花の説明文で登録受理されたので、今では、どんな花であったか知ることは出来ない。
パフィオではプライマリー交配を行う人いるようであるが、シンビではみられない。

私がカタログレゾネを創りたいと思うのは、以上のようなことがあるからです。生命というのは「もろい」。簡単に消える。
今は、ITを利用すれば簡単に全貌を残せるし、世界に紹介出来るようになった。

2003年現在のRHS登録数

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Breeders with more than 0 hybrids

Cymbidium 世界歴代育種家ランキング

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