北米 アパラチアン山脈
ブルーベリーの根圏の近くまでナギナタガヤを植えた畑。
ブルーベリーの根とナギナタガヤの根は、
養分、水分の争奪戦を行う。
こういう密生したナギナタガヤの根とブルーベリーが競争した場合、
根毛を持たないブルーベリーは「大負け」する。


こういう栽培の仕方は、ブルーベリーが「菌根植物」であることを
知らない人である。

こんな草原のようなエリアにブルーベリーは自生していない。
株元の木材チップのところに木材腐朽菌が生息するように
しなければならない。
ナギナタガヤのところに「キノコ」が生えるようにしなければならない。
木材腐朽菌の菌糸は10m、20m先まで伸びる。
9月の状態。
7月に倒伏し藁状態になったナギナタガヤが分解していない。
この隙間にこぼれた種子が発芽した状態であるが、
この藁状態の枯れたナギナタガヤが分解されないと・・・
ブルーベリーに糖は供給されない。
木材腐朽菌が生息しないと、これが土壌化するのに
5から6年もかかる。
この期間、菌根植物のブルーベリーは、生育不良になる。
ここのところが、ミカンとブルーベリーの違うところ。

この状態は、この畑に木材腐朽菌が大繁殖していない。
この藁状態の枯れたナギナタガヤのセルロース、リグニンを
木材腐朽菌で分解すれば・・・・・・
ブルーベリーは非常に喜ぶ・・・・
木材腐朽菌が生息している畑と、生息していない畑では、
夏負けの程度に大きな差が出てくる。
ブルーベリー畑にナギナタガヤを植えた状態。
6月から7月の状態。

4月から6月の短期間にナギナタガヤは、こういう生育をする。
この養分、水分の吸収力が・・・・
ブルーベリーの根の吸収力と・・・争奪戦を行うことになる。
根の張っている深さがほとんど同じ場所だからである。

ブルーベリーの自生地では、ナギナタガヤの出ている場所には、
「枯れ落ち葉」が堆積している。
この違いが、どのように表れてくるのか・・・・観察する必要がある。
不毛の地に生えるナタギリガヤ。
藁状態の隙間にこぼれた種子が発芽して、
生き続けてきた。
ハイブッシュブルーベリー自生地における炭素循環


11月から4月までの炭素循環(落葉から開花までの期間)



 ハイブッシュブルーベリー栽培において、この自生地における炭素循環システムが最も重要なことである。
 前項目で記したように、ハイブッシュブルーベリーは秋に紅葉し、落葉する。
 ブッシュ内に舞い落ちた「枯れ落ち葉」は、冬の期間雪に下で春を待つ。
 このブッシュの根元には枯れ落ち葉をエサにする「木材腐朽菌」が生息する。
 地球上の全ての生物は-18℃で、全ての生命活動を停止する。
 この木材腐朽菌による炭素循環は、木材腐朽菌が繁殖、活動することで「枯れ落ち葉」を分解し、
 最後は枯れ落ち葉が炭酸ガスとなって空中に拡散して、
 空中の炭酸ガスになり、この炭酸ガスを植物の葉等が吸収して澱粉を作り、
 この澱粉を原料にして葉、植物組織を作り、秋には枯れ葉となって・・・株元に舞い落ちる・・・。
 この再生の循環が地球上の陸上に構築されている。

 これまでのブルーベリー栽培には、ハイブッシュブルーベリーの自生地に構築されている、
 自然の法則の「炭素循環」が削除されている。

 ブッシュのなか、株元に舞い落ちた枯れ落ち葉は、桜が満開になるころ、
 日中の最高温度20℃、朝の最低温度8℃になるころ、
 地面の木材腐朽菌は・・この温度上昇を待って枯れ落ち葉を「エサ」にして繁殖、活動を始める。
 つまり、枯れ葉のリグニン、セルロースを分解して・・・低分子の糖質、糖(ぶどう糖)を作り始める。
 ブルーベリーの根は、直接この糖質 糖を吸収することはできない!
 木材腐朽菌の菌糸はこの糖をブルーベリーの根に供給し始める。
 この桜が満開になる時期というのは、
 ブルーベリーは葉が少し開いた状態で「光合成」はできない。
 この時期、ブルーベリーが生きるためにエネルギーは、前年の光合成で生産した枝に蓄えていた澱粉を使用する。
 枝から新葉が出て、この葉が光合成するまでには、約30日以上のタイムラグ、空白がある。
 この期間のエネルギーは・・・前年の備蓄エネギーで賄われる。
 しかし、菌根植物であるブルーベリーでは、根が水分を吸収を開始する地温になると、
 木材腐朽菌が供給する糖をも吸収できるようになる。
 貧しいエリアで生きてきたブルーベリーが、木材腐朽菌と共に生きる理由は、
 常にエネルギー不足の悩まされているからである。

 枯れ落ち葉が無い、木材腐朽菌が生きていないブルーベリー畑では・・・・
 新葉の生長、蕾から開花のエネルギーは、全て枝内の備蓄澱粉で賄っている。

 枯れ落ち葉、木材腐朽菌が生きているブルーベリー自生地では・・・・
 わずかではあるが・・・木材腐朽菌が供給する糖と、枝の備蓄澱粉の二つのエネルギーで賄う。

 このわずかな違いが、受粉後の結実%に大きく影響する。
 多年草植物は一年草と異なって、常に3年先を目標に生きている植物である。
 今年の栄養不足が3年後の出てくる。
 多年草の立派な樹というのは、半分老化して、半分若さを保つた状態である。
 100%若ければ・・・枝は旺盛に伸びるが花は咲かない。当然果実はならない。
 100%老化すれば「死花」が多く咲いて・・果実はなっても小さく・・・秋には枯れる。

 ブルーベリーが非常に貧しい場所で、生き続けられたのは、
 菌根菌と共生、木材腐朽菌と共生して、どうにか100%「老化」を免れてきたからである。
 しかし、日本のブルーベリー畑には木材腐朽菌による「炭素循環」の糖が無いから、
 栽培者が上手に管理して、木材腐朽菌の代わりになって、
 半分老化、半分若さを保つ管理をしなければならない。
 本当に、そういう管理技術を持っている人が何人いるのであろうか???
 菌根の事すら知らない人では、このような管理は難しい。

 つまり、こういうことを知らない人は・・・
 ブルーベリーを「水耕栽培」する。
 EM菌をまいて・・・有機栽培ブルーベリー・・・。
 自然の法則を全く無視、削除した栽培まで行われている。



 ブルーベリーの開花時から・・・9月までの炭素循環
 
 ブルーベリーが開花を始めるころから、ブルーベリーは多くの水分と養分を要求するようになる。
 北半球の四季のあるエリアに自生する植物は、
 炭素循環の消長に合わせて栄養生長から生殖生長を行っている。
 温度が上昇するにしたがって、木材腐朽菌は・・・枯れ落ち葉をだんだん速く分解するようになり、
 多くの糖、糖質を生産するようになる。
 ブルーベリーも・・・生長を早め・・・果実を肥大させ始める。
 この時期は5月から6月下旬までは、激しく細胞増殖するための、
 多量のエネルギーを必要とする。
 この多量のエネルギーを・・・葉のみの光合成で作ることが出来るかということ。
 光合成負け組植物であるブルーベリーが、必要なエネルギーを、葉で作ることが出来るのか。
 そこが・・・問題である。
 葉も多くし、枝を伸ばし、根を伸ばし、果実を大きし、夜は呼吸し・・・
 この全てのエネルギーを光合成で・・・ブルーベリーは作れるのか??・
 作れないからこそ・・・菌根を持って生き続けてきた!
 ところが、日本で販売されているブルーベリーの苗木の根は、菌根になっていない!
 それを植える場合も、木材腐朽菌も枯れ落ち葉もない畑、土壌に植える。
 これでは、5月から9月まで・・・常にエネルギー不足

 ツツジ科植物の菌従属植物 ギンリョウソウ、部分的菌従属植物のキヌガサソウ。
 ブナ林の林床に自生している。
 これらの植物も第三紀には北極周辺にブルーベリーと一緒に生きていた植物で、
 共に氷河に追われて日本まで逃避してきた植物である。
 ギンリョウソウ、ウメガサソウの自生地にも、ブルーベリーと同じ属のスノキ属が自生している。
 そういうことから考察すると、にほん原産のブルーベリーも、
 ウメガサソウのような部分的菌従属植物と同じような生き方をしていると考えられる。
 ブルーベリーの「菌根」は、ほとんどウメガサソウの根と同じ形態である。
 ブナ林の林床の枯れ落ち葉の中に自生。
 木材腐朽菌の菌糸の中に生きている。
 つまり、このブナ林の林床は、木材腐朽菌を頂点とた微生物ネットワークが構築されている。
 共生する菌根菌のみを研究しても、ブルーベリーの現場での栽培では、
 ほとんど意味がない。
 あくまでも・・・菌のネットワークである!

 これまで、菌根菌の研究は、根を顕微鏡で調べて、
 根の細胞に寄生、共生している菌を調べて・・・VA菌根菌。エリコイド菌根菌、
 モノトロポイド菌根菌、アーブトイド菌根菌・・・・一つ一つの菌を調べても、
 ブルーベリーを実際栽培してみると・・・ほとんど意味のない場合がほとんどある。
 このことが、菌根植物の研究が遅々として進まない。
 そして、ブルーベリー栽培も・・・正しい栽培方が確立しない原因である。

 ブルーベリー葉で光合成を行いながら、木材腐朽菌のネットワークを利用して、
 糖エネルギー、更に劣悪な土壌条件下で生きるために、VA菌でリン酸、水分などを調達し、
 エリコイド菌で窒素を調達している。
 ブルーベリーは光合成負け組植物だから、最も重要なのがエネルギー不足である。
 これを解決するために・・・枯れ落ち葉をブッシュの中に落とし、
 木材腐朽菌に「エサ」を与えて・・・木材腐朽菌を飼育している。
 ブルーベリーは、北極からの逃避行な中で、炭素循環システムを利用することを会得した植物である。

 ブルーベリーが「部分的菌従属植物」とすると、ブルーベリーが、 
 今なお「菌根」を捨てない理由が説明できる
 


  甘いブルーベリーが出来ない理由。
  
  ブルーベリーが受粉し、果実が肥大する時期は、
  日本のブルーベリー畑は・・・夏になり毎日高温になる。
  この時期に、前記したように最もエネルギーが必要である。
  しかし、高温になり十分な光合成が出来ない毎日になる。
  葉で作られた澱粉は・・・優先的に細胞増殖する枝の生長点行く。
  つまり、澱粉の根、生長点、果実に分配することになるが、
  果実には・・・澱粉が・行き渡らなくなる!
  これが「糖度不足」になる原因である。
  つまり「夏負け」「夏バテ」の身体の・・・果実。
  この時、何回も記するが・・・・別ルートでエネルギーを調達できれば、
  光合成の澱粉と・・・菌根菌が供給する澱粉で・・・充分な量の澱粉を確保できる!
  こういう樹であれば、果実にも澱粉が行くから・・・糖度の高い果実になる。
  昼夜の「温度較差」の理論で、夜間の呼吸作用を抑えて、その分の澱粉を果実に行かせる程度では、
  あまーいブルーベリーは生産できない。
  もともと、葉で作る澱粉が少ないからである。
  ブルーベリーからすれば、種子を実らせれば子孫を残すことが出来る。
  果肉の糖度の高低など・・・関係ないのである。
  ブルーベリーからすれば「果肉」より「種子」の充実にエネルギーを使う。

  ところが、果樹栽培では、種子より「果肉」である。
  ところが、ブルーベリーの品種改良の歴史が浅いから、リンゴ、ナシ、桃のように、
  「果肉」が主役になるまで「作物」になっていない。
  更にブルーベリーの根本ともいえる「根」を改良することはできない。
  ブルーベリーは「菌根」を・・・捨てることはない!
  これは蘭科植物の育種で証明されている。
  菌根植物の代表であるランの育種は、現在原種から数えて、 
  もっとも進んでいる品種は・・・10から13代目になっているが・・・
  「菌根」を捨ててはいない。
  菌根というのは、植物進化36億年の中で、植物が獲得した生き抜くための、
  究極の発明なので、人間の交配で・・・捨て去るような単純なものではない。
  今後、ブルーベリーの交配を重ねても・・・菌根の改良は・・・ほとんど絶望である。
  ブルーベリー栽培の根本は「菌根」である。
  なぜこういうことを記するかといえば・・・
  人間の胃、腸に・・・微生物が生息して・・・健康を維持している。
  腸内フローラ。
  これを削除、無視して・・・健康はあり得ない。
  これと同じことで、日本のブルーベリーには…これが無い。
  こんな樹に甘いブルーベリーなどならない。
  肥料では作れない。
  どうにか・・・作る方法は・・・昼夜の温度較差が最適の「適地」を見つけて栽培することであるが、
  この適地栽培でも、菌根のブルーベリーと、菌根でないブルーベリーでは、
  大きなさが生まれる。

  この栄養生長期のエネルギー不足が、翌年、3年後・・・に現れる。
  充実した花芽、枝が形成されないことになる。
  多年草の5月から9月の栄養生長期間は、葉の枚数を多くして、葉緑素を多くして、
  少しでも多くの澱粉を作れる「工場」を建設する時期である。
  しかし、ブナのように強大な工場を建設できないのがブルーベリーである。
  だから・・・枝を何本も伸ばして・・・ブッシュにして・・・葉の数を多くしようとしている。
  これがハイブッシュブルーベリーである。
  菌根を無視しては・・・ブルーベリー栽培は大失敗する。
  この期間は、ハイブッシュブルーベリーの自生地では・・・・・
  ブッシュ・・・藪のところに堆積した枯れ葉が・・・・盛んに分解している時期!
  この糖で・・・ブルーベリーは夏場のエネルギー不足を凌いできた!
  枯れ落ち葉がない畑では・・・夏負けが発生する!
  甘くない・・・ブルーベリーになる!





 ナギナタガヤガヤの草生栽培はどうか。
  ブルーベリー栽培でも「雑草」が悩み・・・。

 
ミカン栽培で「ナギナタガヤ」で、雑草を抑えられるというので・・・・
   今話題になっている。


 
この雑草対策と、将来土壌化、VA菌・・・乾燥防止という多機能の草生栽培である。
 非常に現在の高齢化農業の救世主かもしれない。
 真夏の夏型雑草の繁茂は、非常に過酷な作業だからである。

  このナタギリガヤの考え方は、
  冬型雑草で「夏型雑草」を芽生え繁茂しないというところになる。
  ナタギリガヤは草丈60~70㎝になり、根元が簡単に折れるから・・・
  種子が実るころ「倒伏」して、地面に藁でマルチした状態になる。
  つまり、蜜に種子を播けば・・・畳を敷いた状態にすることが可能である。
  クローバーも冬型雑草であるが、匍匐性で草丈も低いから、
  枯れたとき畳を敷いたような状態にならない。
  このため、クローバーが夏休眠したとき、夏型雑草が大繁茂するため、
  クローバーは夏型雑草に負けて、約3年程度でクローバーは絶種する。
  ナタギリガヤも、クローバーも、自生地では、夏型雑草から負けるから・・・
  夏型雑草が大きくならない間に。いち早く生長して、
  夏型雑草が繁茂する頃・・・枯れる植物である。
  自生地では、人為的に種子を播いたように・・・草原のよう密生する植物ではない。
  しかし。人為的に多くの種子を播いた場合は、右写真のようにすることが出来る!
  
  ここで、考えてみると・・・・
  4月から7月まで、ナタギリガヤは大生長する雑草である!
  この雑草繁茂が良くて・・・許されて・・・夏型雑草は・・・ダメ、許すことが出来ない!
  そういうことで成り立つ雑草退治である。
  こういうことが許され「果樹」もあるということかもしれない。
  しかし、こういうことがダメな「果樹」もあるかもしれない。
  つまり、春に猛繁茂する雑草は、果樹に悪影響を及ぼさないが、
  夏に猛繁茂する雑草は果樹に悪影響を及ぼす・・・という考察である。
  ミカンで成功しているのは・・・・
  ミカンという果樹の特性で、春に雑草が猛繁殖しても・・・・大丈夫な植物なのかもしれない。
  南向きの海に面した段々畑。
  こういう畑が・・・最高のミカンが出来ることを考えると・・・・
  春にミカンとナタギリガヤの水分、養分の争奪戦が問題ならない植物なのかもしれない。
  4月から7月まで、ナタギリガヤの大繁茂を・・・容認するというところが、
  逆転の発想かもしれない。
  ナタギリガヤが大繁茂する時期に「開花」~幼果が出来る果樹ではどうなのか。
  例えば・・・サクランボ・・・では、この時期にナタギリガヤとサクランボが、
  養分、水分の争奪戦を行なえば・・・サクランボは大きな実にならない。
  つまり、開花から熟すまでの期間が短く、6月、7月に熟す果樹では、
  このナタギリガヤは・・・・問題があるかもしれない。
  サクランボより少し熟期が遅いブルーベリーはどうなのか????
  
  
 冬型植物のナギナタガヤとブルーベリーの生態と合致するか。
 ブルーベリーの生態系とナギナタガヤの生態系とは、まるで異なるから、
 この生態系の違う植物を同じ畑に植えた場合は、
 相当長い期間の実証栽培しなければならない。
   ナギナタガヤの自生地は、アジア中央の生態系である。
   つまり、小麦と同じように進化した植物。夏乾燥する場所。
   雨季になる秋に発芽し、冬を越し、春の雪解けの水分を吸収して、
   一気に生長し、初夏に種子を作り枯れる。夏の乾燥期に種子を作り「枯れる」ことで、
   種を維持継続してきた一年草である。
  
   ブルーベリーの生態系とは異質な植物である。
   スノキ科植物の自生地には、ナギナタガヤは自生していない。
   地球の陸上は植物の戦場である。
   生きる場所確保、場所取りに凌ぎを削る戦いの日々である。
   
   ナギナタガヤも、大木になる樹木からまける植物である。
   だから、大木が生えるようになると、場所を追われ不毛の地の落ちた種子が芽生える。
   種子に赤色の光線が当たると発芽するが、この光線が当たらないと発芽できない。
   そういうことで。森林の林床には自生出来ない。
   ナギナタガヤは不毛の地を耕す植物である。
   夏に枯れた茎葉は・・・稲藁と同じだから・・・分解して土壌になる。
   秋に芽生えたナギナタガヤは、この養分で翌年の初夏まで成長して種子を作る。
   毎年・・・この繰り返しで生きている。
   ナギナタガヤは自生地では、1本の株では非常に弱い植物である。
   6月、7月頃種子が実るときは、日本では夏型雑草が大繁茂している。
   ここに種子が落下しても、赤色の太陽光線が種子に当たらないから・・・発芽できない!
   そういうことで、夏繁茂する雑草が占領しているだ場所では、秋に発芽できない。
   そういうことで、他の草が繁茂していない場所に落下した種子のみが発芽することになる。
   ブルーベリー畑を秋に耕して、そこに多量の種子を播けば、一斉に発芽し、
   早春から生長を始め、一面のナギナタガヤ畑になる。
   問題は、これだけ密生してナギナタガヤが繁茂すれば、当然ブルーベリーの根と競争する。
   枯れると、一面敷き藁のようになる。
   この状態が・・・雑草防止として注目されている!
   しかし、厚く敷き藁状態のところに落下した種子の多くは・・・秋に発芽できない場合がある。
   自然界では、毎年一定の繁茂はしない・・・・
   
   
   
   
  前記したように1本の草状態では、他の草に負けるので・・・・
  根から毒素・・・アロレパパジー物質を出して、他の雑草が生えないようにして生き延びてきた! 
  
ナギナタガヤのアロレパジーブルーベリ物質は・・・ブルーベリーの菌根に影響しないのか。
  このアレロパジー物質が、ブルーベリーの菌根に・・・どのように影響するか不明である。
  ブルーベリーの自生地にナギナタガヤが自生していないので。
  今後10年、20年にわたって観察する必要がある。
  更に、早春から初夏のナタギリガヤの栄養生長期が、
  ブルーベリーの栄養生長期と重なることから・・・・
  養水分の争奪戦を繰り広げることが想定される。
  
ナタギリガヤブルーベリーの栄養生長期が重なることが、
  他の果樹…秋に収穫する果樹 ミカン、クリ、リンゴ、ナシなどと異なる点
  
  4月6月は、冬型植物のナギナタガヤが最高に栄養生長する時期である。
  最高に生長するということは・・・土壌から水と養分を盛んに吸収する時期である。
  この時期は、ブルーベリーも栄養生長する時期である。
  特に開花時期は水分が必要であるが、この時期ナギナタガヤも最も水分を必要とする。
  土壌では、ナギナタガヤの根と、ブルーベリーの根が、
  水分、養分の争奪戦を繰り広げることになる。
  ブルーベリーの根は・・・ナギナタガヤに負ける!
  菌根になっていない日本のブルーベリーの根は、非常に水分の吸収力が弱いからである。
  水分養分の争奪戦の問題はどうなのか。

  
 
  ブルーベリーの自生地では、株の周りは枯れ落ち葉が分厚く堆積しているから、
  こういうイネ科の一年草植物が群落を作ることはない。
  ブルーベリーの自生地は「草原」ではない。
 
  ミカン、クリ、リンゴ・・・等の果樹園にナギナタガヤを植えるのと、
  ブルーベリー畑に植える場合には、大きな違いがある。
  ブルーベリーは菌根であること。
  浅根性であること。
  この菌根と浅根性という点がひじょうに問題になる。
  イネ科植物の根も浅根性だから、同じ地表近くから水分、養分を吸収するからである。
  
  ミカン、クリ、リンゴなどは・・・ブルーベリーよりも深いところに根を張るから、
  争奪戦は回避できるかもしれないが、根毛のないブルーベリーの根は、
  争奪戦で負けてしまう。
  ナギナタガヤを植える場合は、ブルーベリーの株から・・・
  落ち葉が舞い落ちる範囲には、植えないほうがよい。
  ここにもブッシュの意味がある!
  ブッシュのところには雑草が生えないようにしているのである。
  枯れ落ち葉は・・・雑草防止のためでもある。
  
  何年も畝間にナギナタガヤを植えた場合はどうなるのか。
  ここが非常に問題ないなるところ。
  枯れたナタギリガヤの茎葉のリグニン、セルロースの問題である。
  木材腐朽菌が生きている畑であれば、コノリグニン、セルロースも分解する。 
  6月に枯れて倒伏したナギナタガヤ。
  ここに木材腐朽菌が生息して急激に繁殖しすると・・・
  畑の地表は・・・一年目には窒素飢餓が起こる。
  ブルーベリーに窒素飢餓が発生する。この対策を想定しておく必要がある。
  それには「ペレポスト オーロラ1号」を倒伏したナギナタガヤにパラパラ撒いて、
  「生油粕」をパラパラ少量・・・木材腐朽菌のエサとして与えて・・・
  「オーロラ源液」の1000倍液を10日に一回程度雨のように撒けば・・・
  この窒素飢餓を防ぐことが出来る。
  

  ブルーベリーには、枯れ落ち葉をマルチするのが理想である。
  ブッシュの中には「枯れ落ち葉」が堆積する。
  このようにハイブッシュブルーベリーは進化した植物だからである。
  一年草のナギナタガヤとブルーベリーが同じエリアで共に生きられる植物なのか。
  生態系が異なる植物だから・・・。
  枯れ落ち葉の細胞とナギナタガヤのような一年草の「わら」の細胞は異なり、
  藁の分解は非常に早く・・・・微妙な違いが出てくる。
  雑草防止を目的に安易にナギナタガヤを植えてはならない。
  早春から6月までの期間を・・・相当研究する必要がある。
  ブルーベリーの勝負の期間である。
  ここが悪いと、その後の梅雨明けた後に、ブルーベリーは夏負けする。
  ブルーベリー栽培では、雑草は何とかなるが・・・夏負けを防ぐことが・・・もっと大変である。



  この期間内に、ブルーベリーは澱粉で、果実を作り、枝を作り、翌年の花芽を作る。
  ブルーベリーにとって猛暑に耐えながら、来年のため、子孫を残すため・・・・・
  フルに働いている期間である。
  この時、光合成に不具合な環境に遭遇すれば・・・
  今年のブルーベリーはあまーくないばかりか、来年に大きく影響する。
  多年草植物の栽培の怖いところである。
  一年草の栽培なら・・・来年、また新しく種子を播いで出直せるが・・・・・
  多年草の・・・この時期の失敗は・・・2年、3年後まで響く・・・。
  菌根植物のブルーベリーを作るのに、菌根を削除すれば・・・・果樹園の存亡にかかわることになる。
  このことを、日本のブルーベリー栽培者の多くは・・・知らない!
  
  
  
  
  9月から11月の炭素循環
   
   ハイブッシュブルーベリーの自生地の秋は、
   「紅葉」と「キノコ」である。
   これが・・・木材腐朽菌による炭素循環の姿である。


   ハイブッシュブルーベリー自生地では、4月から8月に降る雨で、木材腐朽菌は大繁殖して、
   ブッシュの中、株の周りに堆積した枯れ落ち葉を分解し、
   9月、11月になと・・・木材腐朽菌も子孫を残すために・・・木材腐朽菌の花・・・キノコを出す。
   キノコの生えないところに、ハイブッシュブルーベリーは自生しない。
   ブルーベリーから見ると・・・9月は、秋の温度格差が大きくなるから・・・・
   夜間の呼吸作用で澱粉の消費が少なくなるから・・・・・
   光合成の澱粉と、木材腐朽菌が供給する糖で・・・枝は充実する!
   この時・・木材腐朽菌が生息しないと、葉で作る澱粉のエネルギーのみだから、
   耐寒性の弱い枝になる!
   ハイブッシュブルーベリーの自生地は-10℃、-15℃にもなる。
   枝が充実しないと凍害で枯れることになる。
   これを防ぐためにブルーベリーは「菌根」を具備している!
   木材腐朽菌のネットワークで生きている!
   
   これまで、一つの菌・・VA菌根菌、エリコイド菌根菌を・・・研究してきたが、
   ブルーベリーを元気にする菌は・・・あくまでも木材腐朽菌を頂点とした・・・
   多くの菌のネットワークである。
   ブルーベリーの根を調べるのではなく・・・・
   株元に堆積している枯れ落ち葉の中に生息する全ての菌を探求する必要がある。
   「研究」ではなく「探求」である。
   菌ネットワークを調べるのは・・・・あまりに広大な宇宙と同じだから「探求」「探査」の世界である。
   だから…これまで世界中の学者が「菌根菌」を研究しても、
   実際の植物栽培現場では・・・思ったように良好な生育をしない。
   病害菌を探す手法では、植物を元気にしている菌を探すことはできない。
  単一の菌ではなくネットワークで元気になっているからである。
  
  最低温度15℃になると、第三紀周北極植物の落葉広葉樹は、
  秋、冬の到来を予測し、澱粉から「老化ホルモン アブシジン酸」を合成する。
  このホルモンが枝と葉柄の境にある「離層」の発生し、
  枝から葉を落とすために、離層細胞を増殖させる。
  ブルーベリーの樹が元気がなく、十分な澱粉が無いと、このホルモン形成が少なく、
  ブルーベリーの紅葉は鮮やかな色にならない。
  落葉も・・・だらだら・・・になり・・・一斉に落葉しない。
  落葉がある時期に一斉に見られる場合は元気な樹である。
  また、秋早く落葉する場合は・・・非常に樹が「老化」している証拠である。
  菌根になっていない根では、落葉が速くなる。
  低温で「凍害」になる枝である。
  キノコの生えないブルーベリー畑では・・・どう頑張っても・・・あまーいブルーベリーにはならない!







 アクシバの隔離分布について
   スノキ属 アクシバ Vaccibium Japonicam


このブルーベリー栽培法では、第三紀周北極植物が、
氷河に追われて南へ逃げたルートが、北米ではアパラチアン山脈と記した。
その中にツツジ科植物のスノキ属のブルーベリーも含まれている。
そのスノキ属植物の「アクシバ」は、アパラチアン山脈と、

遠く離れた日本の北海道、本州東北地方、中部地方の北東部、関東地方北部に分布。
山地帯の林縁に生育する。
ユーラシア大陸の東部に位置する日本列島を逃避ルートとしている。
アクシバも、他のスノキ属植物と同じように第三紀周北極植物であり、
ブナの逃避行と共に、南下した植物であり、
クランべりの一種である。

アパラチアン山脈のアクシバの自生地は、ハイブッシュブルーベリーより、
少し南の山林の林縁である。






 
山形県 蔵王山  地蔵岳山頂のサラサドウダンツツジ
  
  ブルーベリーと共に南へ逃避して
  東北地方で「途中下車」した植物。

  蔵王山麓には10mのシャシャンボも自生している。
 
葉を持ち、この葉で光合成を行いながら、
木材腐朽菌の炭素循環の糖をも調達して、
二つの糖エネルギーで生き延びた「部分菌従属植物」の
「ウメガサソウ」。
 ツツジ科植物。
林床の枯れ落ち葉の中に自生する「菌従属植物」
ギンリョウソウ。
木材腐朽菌による炭素循環の中で、光合成しないで、
枯れ落ち葉由来の糖をエネルギーにして生き続けている。
「ツツジ科植物」。
 
 シャクナゲの菌根

 ブルーベリーの菌根
ハイブッシュブルーベリーの根について
ブルーベリーは本当に「光合成」の澱粉だけで生きられる「光合成独立栄養植物」なの????
それとも・・・光合成が十分できなかったとき・・・菌根菌から澱粉の供給を受けて生きる
「部分的菌従属植物」なのか???
ブルーベリーは「菌根」を進化の過程で「菌根」を削除、捨てなかった理由は、
厳しく貧しいエリアでは、継続的に発生する「光合成不足」を補完するためである・・・。
これは、宇井 清太のブルーベリーの仮説である。

つまり、ツツジ科植物には

  〇 完全に光合成を行わないで生きる「菌従属植物」の「ギンリョウソウ」
    右写真がある。
  〇 光合成を行いながら、一部分菌根菌が供するエネルギーに依存する
     「部分的菌従属植物」の「ウメガさソウ」
     右写真がある。

 ブルーベリーの属するツツジ科植物の中に、こういう多様な生き方をする植物が存在していることから、
 ブルーベリーが南への逃避行の過程で、常に光合成負け組植物として生きる上で、
 光合成不足が常態化している進化を考察するとき、
 兄弟植物ともいえる「ウメガサソウ」の生き方を「パクリ」することは、当然考えられることである。
 高等植物の進化は、突然、革命的な進化が起きて別な特性を獲得するのではなく、
 ほとんど先達植物が持つ特性の「パクリ」が多い。
 現在のブルーベリーが持つ特性は、パクリのモデルになった植物がある。
 ギンリョウソウもウメガサソウも「菌根植物」の代表的な植物である。
 ブルーベリーのモデルになったしょでともいえる。

これまでのブルーベリー栽培の大きな間違いは、
ブルーベリーの根は根毛を持たない「菌根植物」であるが、この菌根も、菌根菌も削除されまま、
栽培法が書かれている所である。
「菌従属植物」「部分的菌従属植物」とブルーベリーの関係が削除されて、
ブルーベリーが「光合成独立栄養植物」としての観点から記述されている。
これでは、ブルーベリーが、なぜ菌根植物なのかに理由が削除されている。
つまり、ブルーベリーの根本を無視したとんでもない砂上の楼閣のような栽培法の本が流布して、
これをバイブルとして果樹園、観光果樹園が造成されている。
これでは・・・次々に・・・樹が枯れてゆく・・・・。果樹園が成り立たない。
つまり、ツツジ科植物が、今なお「菌根」を具備して地球上で生き続けている理由が、
栽培に全然・・・削除されている。
ブルーベリーが菌根を具備しているのには、それだけの「理由」がある。
その理由を解明しないまま、他の、リンゴ、ナシ、桃・・・などの果樹栽培と同じ線上で、
栽培法が書かれている。

つまり、ブルーベリーは改良の年月が短く「作物」にまで改良されていない山の「樹木」である。
そうれを・・・作物にまで「改良」された「果樹」として認識している所に大きな誤りがある。
つまり、ブルーベリーを・・・美しい花が咲く植物だから・・・
果樹ではなく・・・「馬酔木」「ドウダンツツジ」・・・のように低木の庭木とすれば、
大きな問題は起こらない。

しかし、果実を収穫する「果樹」とすれば・・・
必ず「収穫」という・・・「多収」を目標にする経済作物として、農家は栽培すことになる。
野生のブルーベリーが、わずか50年の育種で、野生を失うわけではない。
肥料を与えて「多収穫」出来る植物になっていない。
「菌根植物」に適合した「肥料」は、現在の日本に存在しない!
肥料メーカーで・・そんな肥料を「開発」していない。
つまり日本で栽培している野菜、果樹に・・・「菌根植物」はほとんどない。
だから・・・菌根に適合する肥料は開発する必要がない。
そもそも「菌根」をもつ植物は・・・肥料が無くとも生きらるように菌根を持っている。
リン酸もカリも、微量要素も・・・菌糸が植物の根に供給するから、
肥料はいらない・・・。

農作物が・・・菌根を持つようにすると・・・「肥料」は必要がなくなる!
「多収穫」を望まなければ・・・・。
つまり・・・現在の日本農業の肥料漬栽培と・・・対極にある植物が「菌根植物」である。
それがブルーベリーである。
ブルーベリーは地球上で・・・もっとも貧しい場所に生きている植物である。
そういう植物を・・・・いきなり、農作物のように果樹と認定し、
「多収穫」を目的にした栽培を行うことに、大きなかい離がある。
多収穫を目標にするほど・・・これに耐えられなくて・・・木は枯れてゆく・・・。


なぜ、こういうことを書くかというと・・・
そのりゆうは、ブルーベリーの「根」にある。
地上部の幹、枝、葉、花、果実を・・・形成するには、
根が・・それに対応して・・・進化してきた。
ハイブッシュブルーベリーの樹、枝の高さは2m前後。
この樹の大きさ、ブッシュ・・・藪の大きさ・・・葉の枚数に、
対応した「菌根」である。
これを考えないで、人間が・・・果樹と認識し多収穫を考えても、
そんな「根」を・・・ブルーベリーは持っていない。

トマトなどは、水耕栽培で1本の10000個もならせ、根は大面積張るが・・・・
ブルーベリーの「菌根」は・・・そんな張り方をしない。
つまり、ブルーベリーは・・・水分、養分の吸収を「菌糸」に丸投げして、
自身は極力根を伸ばさないようにしている。
根をの伸ばす・・・細胞増殖するにも・・・多くの澱粉、エネンルギーを必要とするからである。
貧しい場所に生きているブルーベリーにしてみれば、
樹を大きくすれば・・・多くの根が必要になる。
それだけの澱粉を、エネルギーを作るだけの「光合成」を出来ない。
そういう能力しかないことをブルーベリーは知っている植物である。
「身分相応」で5000万年?も生き延びてきた植物である。
北極周辺から逃避した植物・・・難民植物のブルーベリーには、
そういう生き延びる方法しか残されていなかった。
ハイブッシュブルーベリーの・・・喬木になれなかった悲しい運命である。
途中下車しなかったスノキ属植物の「シャシャンボ」「ラビットアイブルーベリー」は・・・
少しばかり・・・大きくなれる場所を勝ち取った。
少し豊かな「炭素循環」の場所・・・枯れ落ち葉による「肥沃土壌」、「光条件」
が恵まれた林縁、疎林内などに生息地を確保した。
しかし、この植物でも・・・同じ陰樹のブナ、ナラ等のように「喬木」になれなかった!
それはブルーベリーの「菌根」の問題があったからである。


同じ「ツツジ科植物」のシャクナゲも、ブルーベリーと非常に似た根であるが、
最も大きな違いは・・・・
シャクナゲの起源は・・・枯れ落ち葉が多く堆積し、木材腐朽菌の活動が旺盛にできる、
モンスーン気候のヒマラヤ山脈の南麓から中国雲南で生まれた植物にある。
ブルーベリーとは逆に・・・シャクバゲは南から北極に向かって移住し、
生息域を広げた植物である。
そういうことで、ヒマラヤには樹高30m、50のシャクナゲの大木が自生する。
豊な炭素循環に対応できる「菌根」を具備している。
こういうシャクナゲであっても・・・ブルーベリーと同じように































上の写真は、ツツジ科植物のブルーベリーとシャクナゲの「菌根」である。
非常に似た根である。
この根毛を持たない菌根は、土壌に伸ばしているのではない。
枯れ落ち葉が木材腐朽菌によって分解され、「土壌状態」になったところに根を張っている。
岩石が風化した砂、粘土などに根を張っているのではない。
枯れ落ち葉が分解してできたものに根を張っている。
ブルーベリーの根は浅根性というのは、そういう意味である。
ブルーベリーの根に身体を支持する「直根」はない。
この根が無いから・・風当たりが強い「喬木」にはなれない。
ブッシュ状の株で群生することで風圧を避けている。
又は、喬木に守られた・・・強風のない場所に生息している。
こういう根では、他の果樹のような栽培法ではブルーベリーを作れない。
この菌根は、水分、養分、カリ、リン酸の吸収を共生する「菌根菌」の菌糸に丸投げしている。
遠くまで・・・根を伸ばす必要がない。
ブルーベリーは光合成負け組植物だから、エネルギーをあまり使わないで生きるづける進化をした。
木材腐朽菌の菌糸は地球上でもっとも巨大な生き物である。
東京ドームの何個分の面積まで大きくなっている。
遠い場所から・・リン酸、カリ、水分をブルーベリーに運んでくる。
多湿の時は、酸素をブルーベリーの根に供給している。
この枯れ落ち葉が堆積し朽ちた場所には、多種類の微生物が生息している。
その中にはVA菌根菌、エリコイド菌根菌も入っている。
しかし、ブルーベリーの株元のエリアは、枯れ落ち葉を分解する・・・
好気性菌の「木材腐朽菌」が主導、支配している。
木材腐朽菌が枯れ落ち葉のリグニン、セルロースから生産するぶどう糖などの、
低分子の糖、糖質をエネルギー源とする多くの微生物が・・・・生息する。
枯れ落ち葉のない場所では・・・微生物の種類は非常に少ない。
こういう土壌を「やせ地」と呼んでいる。

ハイブッシュブルーベリーは、極貧の場所ではなく、
枯れ落ち葉が何年も堆積し、相当分解が進み・・・・
木材腐朽菌が微生物ネットワークを構築している所に自生している。
それでも、光合成のみでは生き続けることが出来ないから「菌根」を備えている。
北極周辺で生きてきたブルーベリーにとって、
夏負けは・・・非常に危険だからである。
日本のブルーベリーが・・・枯れることが多くなっているのは・・・夏負けである。
張れ落ち葉と木材腐朽菌が無い畑では、常に澱粉不足の生活である。
この状態に夏の猛暑が襲えば・・・菌糸がいないから・・・・直接、樹の衰弱につながる。
更にあめが降らない日がつつけば、
根毛を持たないブルーベリーの根では、水分を吸収することが出来ない。
非常に水分吸収能力が弱い根が・・・ブルーベリーの根である。
枯れ落ち葉のない畑の地表は・・・高温、乾燥に曝される。
地表近く張っている根は・・・直ぐに機能低下、枯死する。
梅雨後に、ブルーベリーの葉がしおれる現象があるのはこのためである。
つまり、ハイブッシュブルーベリーの自生地の地表は、
「オシボリの湿度」が維持されている。
こういう場所でなければ、ブルーベリーは自生出来ない。根が生き続けることが出来ないからである。

乾燥防止のために樹皮、木材チップをマルチするのは非常に良い。
更によくするためには、これを分解する「木材腐朽菌」がいれば・・・・もっと良い。
しかし、これまでの日本のブルーベリー栽培法には「木材腐朽菌」が欠落しているから、
「糖の供給」ということが欠落してをり、
モッタイナイことに・・・樹皮のマルチは「雑草防止」と「乾燥防止」に二つに限られている。
木材腐朽菌が生息すれば、光合成の不足分のエネルギーを「補完」して、夏負けを防止できるのであるが・・・。


現在の栽培法では「夏負け防止」する方法がないために、
ブルーベリーの「経済年数」は非常に短いものになっている。
ブルーベリーは「菌根植物」である。
樹を老化させないで・・・若若しい樹にするには木材腐朽菌の糖を利用する・・・
ブルーベリーの原理原則を栽培に取り入れることである。
ここの原理原則を無視した現在の栽培法では、果樹園を持続できない!


げんざい、ブルーベリー栽培の先達が、各地でブルーベリー栽培法を教えているようであるが、
本当に「菌根植物」に適応した・・・木材腐朽菌を重要視した栽培法を教えているのであろうか。






































    「木材腐朽菌による炭素循環ブルーベリー栽培法」の栽培場。





上の写真は「ペレポスト オーロラ1号」を与えて栽培したハイブッシュブルーベリー。
20年の樹である。
株元に「木材腐朽菌」が生息しているから、樹が衰弱しない。
















ハイブッシュブルーベリーの自生地 アパラチアン山脈と
   日本のブルーベリー・・スノキ属植物の自生地の・・・・秋の風景

        同じような錦秋の風景である。 この風景の中にハイブッシュブルーベリー栽培のヒントが隠されている。

        この紅葉する樹木の株元には「枯れ落ち葉」が分厚く堆積している。約10年前の枯れ落ち葉から朽ちて、この朽ちたところに
        根を張っている。ブルーベリーの根は土壌に張るのではない。この朽ちた枯れ落ち葉の中に張っている。木材腐朽菌を利用するためである。
ハイブッシュブルーベリーの葉について
ハイブッシュブルーベリーの枝の形状

なぜ・・・・???
 ブルーベリーは「ブッシュ 藪」になるのか。

  
  ハイブッシュブルーベリー。
  なぜブルーベリーは枝がブッシュになるのか。
  この理由をわからないとブルーベリーは作れない。
  落葉するハイブッシュブルーベリー。
  非常に貧しい土地に生きているブルーベリーは「枯れ葉」をも・・・
  もったいなくて・・・無駄にしない!
  枯れ落ち葉で・・・木材腐朽菌を飼育している。
  だから・・・枯れ葉を他所に飛ばさないために・・・枝の隙間に落とすようにしてる。 
  そのエリアに・・ブルーベリーの根は張る。
  枯れ葉を分解してできる糖、養分を得るためである。
  木材腐朽菌は、枯れ落ち葉を「エサ」として生きている。
  ブルーベリーの夏負けを防ぐ木材腐朽菌は・・・株の周りに生息している。

  ブルーベリーは、株元に木材腐朽菌を生息させるために、
  「藪」にしている。

  この自然の法則を畑に再現すれば、
  ブルーベリー栽培は「大成功」する。

 
   ピートモスと枯れ落ち葉は違う!
   ピートモスは枯れ葉の替わりにはなれない!
   ピートモスには「キノコ」が生えない!
   木材腐朽菌の「エサ」としては・・・あまりに「貧しい」。
   だからブルーベリーは生育不良になる。
   夏負けしたブルーベリーに肥料を与えても・・・「元気」になれない!
   水田、畑に・・・枯れ落ち葉も木材腐朽菌もない。
   そういう栽培では、ブルーベリーは良く育つことはない。
   

    ハイブッシュブルーベリーをよく育てるには。

    株元に枯れ落ち葉を与える。
    木材腐朽菌を繁殖させる。
    木材腐朽菌のエサとして「生油粕」を与える。
    尿素の3000から5000倍液を・・・葉の上から・・・時々与える。
    こういう管理を毎年続けると・・・地面にキノコが出てくる。
    ブルーベリーの自生地と同じような土壌になる。
    自然とPH5,5~6,0の土壌になる。
    「夏負け」が起きないから・・・甘ーいブルーベリーになる。

    秋に美しい・・・・紅葉になる!
    こういう枝は充実しているから・・・・凍害は起こらない。
    充実した「花芽」が形成される。
    株元から強い新枝が・・・伸びる。
    ブッシュになるには・・・若い枝が強く出て・・・代替わりしないと、
    樹勢を継続生き出来ない。

    木材腐朽菌が生息しない畑では・・・樹勢を維持持続できない!

    ブルーベリーの栽培歴史は短い。
    多くの栽培者は、ブルーベリー自生地を再現していない!
    「藪」の意味を考えれば・・・・
    枯れ落ち葉がいかに大切なものか理解できよう。
    
   
日本の秋。
山を真っ赤に彩る植物の多くは、第三紀には北極周辺に自生していたものがおおい。
ブナ、ドウダンツツジ、ウルシ、モミジ、・・・ナツハゼ・・・・。
宇井 清太は想う。
それらの植物達の葉を彩る色は・・・オーロラを思う望郷の心の色であると。

つまり、そういう植物の生育には昼夜のお温度格差が約13℃程度必要である。
秋、最低温度が15℃程度の下がると、「老化ホルモン アブシジンサン」が形成され、
紅葉が始まり、落葉の準備を始める。
葉の細胞に残っている成分を・・・枝に移行させ・・・枝に備蓄する。
冬の寒さに耐える枝にするには、細胞の糖濃度を高くしなければならないからである。
第4紀時代に・・・氷河に追われ・・・南への逃避行をするには、
こういう段取りをして生き抜くことを身に着けた。

ハイブッシュブルーベリーは、南へのの逃避行の「途中下車」し、
そこに落ち着いて生きる決心をした植物である。
これと同じ生き方をした植物が他にも多くあり・・・・
北海道から・・・中国山脈の秋を彩る植物は・・・途中下車した植物である。
更に南へ逃避した植物には、秋落葉しない「常緑」になったものもある。
ブルーベリーに・・・常緑もものがあるが・・・・
故郷へ決別して・・・新たに生きる決意をした植物である。

しかし・・・根本の「根」は・・・北極周辺で生きた時代と同じである。

ブルーベリー栽培で、もっとも注意しなければならないのは、
ワイルドブルーベリー、ハイブッシュブルーベリー、ラビットアイブルーベリーの違いがあるが、
「根」はほとんど変化がない事である。
株元に堆積する枯れ落ち葉。
木材腐朽菌が支配する地表である。


スノキ属の南への逃避ルート
ユーラシア東部ルート  中国雲南にもブルーベリーは自生する。

 
ブルーベリーが南へ逃避したルート
 アメリカ東部ルート
上の写真2枚は、遠く離れているアメリカ東部のアパラチアン山脈と、
二本奥羽山脈の錦秋の秋の風景である。
あまりに似ている・・・。

ハイブッシュブルーベリーを栽培する場合、この二つの風景を忘れてはならい。
なぜ、似ているのか。
そのりゆうは、前記したように、この真紅に燃える植物は、
第三紀時代いは、今は離れ離れに隔離分布しているが・・・同じ北極周辺で生きていた植物だからである。
氷河に追われ南へ逃避したとき・・・
下の地図で解るように、アメリカ東部のアパラチアン山脈のルートと、
ユーラシア大陸東部の二本列島を南に逃避するルートがあったからである。
ハイブッシュブルーベリーが南下したルート。
日本に自生するスノキ属のナツハゼ、アクシバ、スノキが南下したルート。
 
 奥羽山脈の秋
 ハイブッシュブルーベリーの故郷
  アメリカ東部  アパラチアン山脈の秋
ハイブッシュ ブルーベリーの真っ赤に燃える葉の中に・・・
オーロラがある。
なぜ燃えるように秋を・・彩るのか。
ハイブッシュブルーベリーの故郷に帰ることが叶わなかった・・燃える望郷の思いの赤である。・
オーロラを・・・    葉に写しとったハイブッシュ ブルーベリー
第三紀周北極植物が氷河に追われて南への逃避行を続けたが、
一部のスノキ属植物はアメリカ大陸の東岸の氷河が発達しないルートを通ってジョージあ、フロリダまで南下した。
その途中下車して・・・中間の地でとどまり、そこを安住の地にしたのがハイブッシュブルーベリーである。
これと同じ生き方をしたのが、日本に自生する「スノキ」「ナツハゼ」」「シャシャンボ」である。
ナツハゼに近いのが本種である。
このブルーベリーを作るとき、ナツハゼの株元を再現すれば良い。

自生地は他の喬木になる植物が占有種として森林を支配し、氷河に覆われることもなかったことから、
剥き出しに表土がクズられなかったから、木材腐朽菌を頂点とした豊かな微生物ネットワークが構築されている
枯れ落ち葉も比較的短い年数で木材腐朽菌により分解され、貧しい土壌条件ではない。
この自生地もキノコの宝庫である。
枯れ落ち葉と木材腐朽菌でPH5,5前後の弱酸性である。
喬木が落す枯れ落ち葉の量は多く、土壌には養分もあるから、ワイルドブルーベリーより大きくそだつことが出来る。
このエリアを支配するのは陽樹であるが、遷移が進んだ森では陰樹が極相となり、
この林縁などに自生する場合が多い。

日本に自生するスノキ属と共通する性質を持っているが「夏負け」することには同じである。
木材腐朽菌の供給する「糖」が無ければ、糖度の高い果実は生産できない。
基本的には喬木の木漏れ日を拾って光合成する植物である。
しかし、日本のブルーベリー畑は、燦々と降り注ぐ太陽の光の下で栽培している。
枯れ落ち葉も、木材腐朽菌も生息していない畑。
こういう畑で、菌根を持つブルーベリーが・・・喜んで育ち、樹勢を維持できるわけはない。
樹を見て山を見ない栽培を行ってきた。

アパラチアン山脈を南へ南への逃避行。
途中下車して・・・そこで木材腐朽菌と共に生きる生き方を選んだのがハイブッシュブルーベリー。  
  君がいれば・・・この地でも生きられる。しかし、ハイブッシュブルーベリーはオーロラを忘れていない。
葉にオーロラを・・・永遠に宿すことで、第三紀周北極植物であることの証とした。
ハイブッシュ ブルーベリーの逃避行
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            ハイブッシュ ブルーベリー