寒蘭の大量増殖への道を拓く
著作権所有者 宇井清太
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1007年5月8日 写真撮影。
 フラスコで発生したリゾームから、
 SUGOI-ne1号で新たなプロトコーム(リゾーム)が発生。
1006年12月15日
  カンラン無菌播種で得たリゾームをSUGOI-ne1号に植えたもの。
  最低温度7度、最高温度25度。
  培養基内のリゾームは相当老化していた。
1007年5月8日
  鉢を掘って観察。
  植付け時に老化していたリゾームから、写真のように新しいプロトコーム(リゾーム)の発生を確認。


 SUGOI-ne1号で、新しいプロトコーム(リゾーム)の発生が、即、カンランの発芽成功とは限らないが、
 非常に高い可能性を示している。
 カンラン種子を実菌培養してプロトコーム、リゾームまで生長させ、
 老化しない中にSUGOI-ne1号に「プロトコーム種子化育苗法」の技術で、プロトコーム、リゾームを
 SUGOI-ne1号に植え付ければ、カンランの大量育苗が可能なのではないか?
 相当老化したリゾームから、新しいリゾームの発生を見たことは、発芽の可能性は極めて高いのではないか。

 寒蘭の自生地におけるリゾームの生存、発芽は「ラン菌」との共生が絶対の条件である。
 このことからSUGOI-ne1号で約半年後新しいリゾームの生長を確認できたということは、
 SUGOI-ne1号の宇井清太新発見のラン菌(材木腐朽菌)が、
 寒蘭との共生菌(菌根菌)、ラン菌であるとの実証である。

 このリゾーム時代のカンラン、シュンランは「腐生ラン」の「マヤラン」と同じ性質を持つ。
 Cymbidium一属の中に腐生ランの「マヤラン」が存在することは、Cymbidiumというのは、
 ランの中で最も進化したものとも言える。
 カトレアに腐生ランはない。
 パフィオにもない。
 デンドロにもない。
 ファレにもない。
 Cymbidiumに炭素循環の究極の植物ともいえる腐生ランまで進化した。
 したがって、SUGOI-neで実験を行う場合、Cymbidiumでの実証は、
 他のランにも適用されると考えられる。
 カトレア、デンドロ、パフィオ、ファレ・・・などのランにおいて、
 発芽時におけるプロトコームと「糖」の関係は、
 腐生ランの、カンランのリゾームと糖の関係と同じだからである。
 同じDNAが支配していると考えられるからである。
 土中の暗黒の世界。
 当然光合成は出来ない。
 生存するためのエネルギーを作ることは出来ない。
 ランのリゾーム、プロトコームが暗黒の中でも生きられる

 植物が光合成で作られた「糖」が土中にあるからである。
 ラン菌が菌糸を伸ばして何mも先から調達して、リゾーム、プロトコームに供給するからである。

 ランの進化の歴史は、このシステム構築の歴史でもあった。
 このシステムを短絡化したのがナドソンである。
 培養基に「糖」を添加した!!
 簡単に考えれば、水ゴケ、バーク、軽石に「糖」を添加しても、
 ランは素晴らしく生育すると考えることが出来るが、
 実際に水ゴケに糖を添加しても、ランには効果がみられない。
 なぜか?
 受け渡しする菌根菌(ラン菌)が水ゴケにいない場合は、糖は効果が現れない。
 この理由で、腐生ランの栽培は、これまでのコンポストでは困難である。
 キンラン、ギンランも同じ理由で栽培困難。
 クマガイソウも同じ。

 
 ランの自生地では、植物が炭酸同化作用で作った糖(セルロース、リグニン、ペクチン、澱粉・・・・)が、
 落ち葉、朽木となり材木腐朽菌などによって分解され単純な糖になり、
 この糖の受け渡しを菌根菌であるラン菌が行ってランが生存している。
 SUGOI-ne1号の中に含まれている炭素化合物は、原料の樹木が炭酸同化作用で合成した糖である。
 このたびのSUGOI-ne1号でカンランのリゾームから新しいプロトコームの発生を見たことは、
 宇井清太新発見の「ラン菌」が、自生地におけるラン菌とランの共生関係を築いたことを実証したものである。
 このようなことは、他のコンポストで見ることは非常に希なことある。
 SUGOI-ne1号は、生の樹皮で製造しているから多量の「糖」が含まれている。
 さらにペレットにするとき、10tの高圧と200℃近い高熱で、
 細胞のリグニン、セルロース、ペクチンなどの高分子炭素化合物が、
 低分子の糖に変化し溶融し含まれている。
 この糖を宇井清太新発見のラン菌がリゾームに供給したのである。
 やはり「ラン菌」の働きは、ラン栽培の原理原則なのかもしれない。

 やはり菌根菌植物であるランは、窒素連鎖だけでは栽培が難しいのかもしれない。
 菌根植物であるランがランたるところは炭素連鎖が発芽、生育、生存に大きく関係していることである。
 このことを、コンポストで初めて取り入れたのがSUGOI-neである。
 SUGOI-neの特徴は、ラン自生地の炭素連鎖を鉢内で可能にしたことにある。
 生の樹皮に含まれる「糖」。
 この糖をエネルギーにするのは宇井清太新発見の「ラン菌」である。
 SUGOI-ne1号ないで糖の「受け渡し」が行われたということは、
 カンラン自生地再生が可能かもしれない。
 カンランの大量増殖が可能かもしれない。
  洋蘭のような育種による新品種つくりが、大きなスケールで行うことが可能かもしれない。
 東洋ランも交配種が全盛になるかもしれない。
 山には・・・・もはや・・・・カンランはない。
 ならば、今後は、イヤも、オーもなく・・・・種を蒔いて・・・・増殖・・・・新品種育成の時代だろう。
 今回の試験で、
 そういう時代が来ることが現実味を帯びてきた。
 

 私たちは、ランのコンポストを考える場合、炭素連鎖を考えないできた。
 培養基に砂糖を添加しながら、コンポストには、ほとんど栄養のない素材を選んできた。
 ここに問題提起したのがSUGOI-neである。
 自生地には、有機物の炭素連鎖のエネルギー供給システムがあるのである。
 炭酸ガスと水から作る炭水化物。
 糖を含むSUGOI-ne。
 ラン菌が生息するSUGOI-ne。
 肥料としての窒素連鎖とは異なる世界である。
 

  
    寒蘭リゾーム SUGOI-ne1号
            新プロトコーム発生
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