上の写真の株を紫外線カット光線で
 栽培すると健全な葉になる。
 このようなことはスルガラン、
 シンチクソシン、アカメソシン、
 玉花蘭などに起こる。
紫外線に反応したCymbidium
 ウイルス状の斑点
宇井清太のCymbidium栽培
花の海・・・・。
 これがCymbidiumの能力!!
 
 宇井清太がCymbidiumを45年追いつづけたのは、
 東洋ランの皆さんとは動機も意味も異なる。
 Cymbidiumの多様な能力に見せられたからだ。
 その一つに光合成の能力がある。
 上の写真は、その驚異的なバルブ。
 弱い光を吸収して、ここまでエネルギーを蓄える。
 こういう能力を知らないと・・・・
 Cymbidiumを見た、知ったことにはならない。
 東洋ランの人達は・・・・
 この姿をブザマといえるのか?
 畏敬の念すら覚える・・・宇井清太は。
 絶句するのみである。

 こういうCymbidiumは、日本では、
 宇井清太のみが培養している。
 太平洋で「クジラ」を養殖している気概である。
 男なら・・・・。

 こういう品種を見ていると・・・・
 細かいアレコレの花の評論など・・・・
 どうでもよくなってくる。

 花の良し悪しは・・・・
 生殖器の良し悪し。
 それだけで評価されるのは
 Cymbidiumは不満だろう。
 
 

 一茎九華
   いい名前である。
   Cymbidium本来の姿である。
   この花たちを咲かせるには、
   相当多く光合成をしなければならない。

   あの葉が邪魔になる!!
   Cymbidiumの進化に異を唱える。
   人間の美的感覚、評価は人、民族様々。
   よその国に自生したランに、
   日本の感覚でアレコレ言っても・・・・。

   葉の短い一茎九華を作れば・・・・・
   よいのではないか?
   SUGOI-neなら可能かもしれない。
   

   
 
 葉の黒点とウイルス

 紫外線、葉の温度の高温による
 葉の黒点の発生、病徴には大きな
 差異がある。

 非常にウイルスと紛らわしいも症状
 であるが、ウイルスによるものではない
 ことが多くある。

 スルガラン、アカメソシン、シンチクソシン。
 細かい黒点が葉一面に発生する。
 短絡的に考えることは「ウイルス」。
 このような株でも、紫外線の少なくし、
 散光にし、夕方冷水のシリンジを
 行うと、新葉からは美しい葉になる!!

 ランの業者は、このウイルス?といわれると、
 悪徳業者と言われかねない。
 このようなランをいろいろ交配してみると、
 子供に黒点が出るものと、でないものが
 でてくる。交雑というのはそういうこと。

 環境が悪くても・・・でない品種を作る。
 原種は・・・自生地再現しかない。
SUGOI-neのシュンランの根  気根のように太い。
  茶色の根は自生地時代の根。
Cymbidiumの根は「気根」。
着生ランと同じである。
ペクチンで被覆している。
この太い根は著しく発達した柔組織を持つ。
この柔組織に水を貯蔵する。
この柔組織に水が入る速度が重要。
SUGOI-neの毛細管現象は、
この速度を一致させた!!
軽石で速すぎる。
水ゴケも乾燥したとき速すぎる
水道ができるコンポストは、
手を抜くと・・・・。

ラン作りは根の柔組織の毛細管現象と
ペクチンを勉強しないと、
上手には作れない!!

満作、本作・・・・
特に「本作」であればSUGOI-ne植えである。
ラン菌の働きなくしては「本作」にはならない。

カンラン、シュンラン・・・東洋ランが、
軽石で作れるのはCymbidiumの根は、
気根だからである。
だからペクチン・・・・

エビネの・・・・葉・・・・
同じランでも・・・・
 ランの進化は多様である。
 同じモンスーン気候下に自生していシンビとエビネ。
 でも生き方が異なる!!
 シンビの葉は3年生きて4年目に落葉する。
 エビネは一年で落葉、2年で落葉。
 なぜ、そのように進化したのか。
 Cymの葉の美しさは・・・最高である!!
 東洋ランの皆さんがイイ・・・・という気持ちは理解出来る。
 それは霧の中の光、3年葉が生きているのと関係してい る。
 葉が重なることは無い・・・・。
 葉の長さに、間隔に絶妙の調べと「休止符」がある。
 名曲には必ず絶妙の「休止符」がある。

 エビネの葉には・・・。
 こういう見方は、人間の身勝手な見方。
 植物の花で、人間のために咲く花など一つも無い。

Cym tracyanum.
 ヒマラヤ奥地の霧の中に自生する。
 着生Cym。日本では梅雨期になると、着生ランの性  質を現わして、鉢から根を上に伸びだす。写真の白根 がそれである。バンダと殆ど同じ伸び方をする。
 Cymの根は、本来バンダのような「気根」である。
 したがって温度を別にすれば、バンダ栽培の潅水と殆ど同じ潅水になる。
 この原種は、根の「ペクチン」を観察しなと、9月頃直ぐに根腐れを起す。9月の白露の季節の夜露がキメテ。
 本分に詳しく書いてみました。

 SUGOI-neで素晴らしい生育をする。
Cym,hookerianum.
 SUGOI-neで簡単に作れる。
 霧の深いヒマラヤ奥地に自生している。
 紫外線がキメテ。
 上の写真二枚は、紫外線をカットした上の栽培場  でCymbidiumの種子がSUGOI-neでプロトコームを  形成し、発芽したもの。

 中国奥地蘭も自生地では、このような条件下で発芽 する。この中から微かな確率で「突然変異株」が生 まれる。

Cymbidiumは霧の中の「散光」を拾って光合成するため、三代の葉は重ならないように広がる。
木の葉の間を霧が流れてゆく・・・・。
写真は紫外線カットフィルム3重張り
 + ダイオネット50% + 不織不のCymbidium
 実生苗の栽培場。
この光条件下で親鉢Cymbidium播種、SUGOI-ne単独播種が発芽に成功した。

これより紫外線が強いと種子の発芽は難しい。
中国奥地のCymbidium自生地の光環境は、霧が深く、このような柔らかい光である。「影」が濃く出来る「直光」の鋭い光ではない
上の写真
  Cymbidium デボニアヌム × 虎頭蘭  交配種。
  両方の原種共に霧の中に生きているCymbidium。
  着生Cymbidium。

  このようなCymbidiumに紫外線を当てると、写真のように
  一年前の葉に数日で黒、褐色の斑点が出てくる。
  私はこの品種を紫外線の基準にして、この品種に斑点が
  一つでも現れると紫外線をカットする。
  不織布を張って・・・・白いパラソルを蘭に差してやる!!
  紫外線カットフィルム+ダイオネット50%+不織布の3重重ねである。
  冬は紫外線カットフィルム3重張り+ダイオネット50%の4重張りである。
  山形は雪国。
  だから日除けナシでも良い・・・・などと考えると、とんでもない大失敗になる。

  宇井清太がなぜCymbidium作りを昭和37年に始めて、
  それから40数年Cymbidiumを続けてきたかというと、
  当時、裏日本の雪国で通年の「施設園芸」は不可能とされた。
  なぜか?
  暖房機はない。暖房は「練炭」であった。
  11月から3月の曇天の日照不足。
  低温。
  雪でハウスは多湿。
 
 この日照不足、低温、多湿の三点セットは施設園芸では致命的なもの。
 当時の施設園芸は、渡辺誠三先生がビニール園芸を開発して普及の時代で
 あったが、普及は「表日本」の太陽の当たる地域であった。

 その時考えたことは、
 致命的な三点セットの場所がランの自生地にあるか・・・ということだった。
 もし、そんな場所があるなら、そこに自生している蘭なら、三点セットの致命的な
 悪条件が、逆に最高の適地になる・・・という視点だった。
 
 研究したら・・・裏日本の山形の冬と同じ環境があった!!
 ヒマラヤである。中国奥地である。
 霧が深い・・・・山形の雪降り曇天と同じ。
 低温・・・・山形の冬と同じ。
 霧で多湿・・・・山形の冬と同じ。

 ヒマラヤの代表する蘭はなんだ?
 Cymbidium。
 正に裏日本の雪国はCymbidiumの適地だった!!
 経営は適地適産。
 宇井清太が5000坪でCymbidiumの切花栽培経営できたのは、
 この裏日本の冬とヒマラヤの環境が極似していることを着目した成果である。

 昭和30年代は、表日本のアチコチに蘭作りが始まった時期である。
 殆どの人はCymbidiumを作った。
 当時の人で、今もCymbidiumを作っている人は非常に少ない。
 なぜか?

 冬期に晴天が続くからである!!
 急激にハウスの温度が上がるからである。
 乾燥するからである。
  ハウスを自生地ヒマラヤの霧の光、低温、多湿にすることは、
  表日本では逆に困難である。
  この条件はパフィオにも当てはまるが、パフィオとCymbidiumの
  決定的な違いは・・・・ハウスの面積にある。
  パフィオは小さなハウスでも出来るが・・・・
  Cymbidiumは大面積。
  私のハウスは長さ100m、幅10mである。
  こういう大面積は表日本では・・・環境を作れない。

 こういう問題から、表日本でのCymbidium栽培は、同じ株を永年保存は難しい
 ことが解かったから「鉢物栽培」になった。
 花を咲かせて・・・市場に出荷する。
 実は市場に・・・捨てる・・・。
 メリクロンは、この栽培体系を可能にした。
 Cymbidiumを「山上げ」して揃った鉢花に出来るのは、
 Cymbidiumの一生でたった1回である。
 一度でも開花したものは・・・山上げしても・・・商品にはならない。
 苗を入れて3年目、4年目の一度の技術である。

 以上のように洋蘭のCymbidium栽培には切花栽培と鉢物栽培があるが、
 表日本では株を保存しなければならない切花栽培は困難だから、
 鉢物栽培が多くなった。
 バブル時代は・・・まさに花形であったが・・・・。
 メリクロンの功罪は宇井清太は一番知っている!!
 日本でのCymbidiumのメリクロンの草分けだもの・・・・。

 その対極にあるのが「東洋蘭界」と「パフィオ界」。
 名品を一気に殖やすことが出来ないことが・・・・価値あること!!
 価値観が正反対で生き延びてきた。
 蘭の生き方と相似である。

 以上のこと・・・なぜ書いたかというと
 東洋蘭、特に中国奥地蘭は・・・・
  曇天、低温、多湿の三点セットが必要なランであるという事を言いたかった!!
  表日本の冬期に晴天の続く場所では、この三点に注意すれば良いということである。

 SUGOI-neが開発された今、コンポストの問題は解決した。
 これから、東洋蘭界も大隆盛の時代を創ることが可能になった。
 業界の皆様がSUGOI-neをどう認識するかである。
  
  
下の写真説明
 左 ポリ鉢植え、SUGOI-ne1号 ロイヤヌム系の交配種の根。
 中 東洋蘭の用土で植えたシンチクソシンの根。
 右 蘭鉢。

SUGOI-neには蘭菌が生息しているので、根は「菌根」になって非常に太い。
東洋蘭の用土で植えたものは、根が細く、仕方なしに伸びた感じ。

葉の生育は根の生育に比例する。
バルブの大きさは葉の生育に比例する。
Cymbidiumの葉は3年生きつづけ、最も盛んに光合成を行なうのは2年目の葉である。
親、子、孫の中で「子」が働き盛りである。
Cymbidiumは霧の中の散光を全部の葉で受け止めて光合成をしなければならないので、
親、子、孫の葉は重ならないようになっている。
右の写真カランテの葉と比較すれば、一目瞭然である。
Cymbidiumから見るとカランテのように一年で葉が枯れる蘭は・・・割合単純な進化である。

この自然の妙を知れば、人間の叡智などは・・・・小手先の枝葉末節かもしれない。
あまりにも完璧に蘭は出来ているから、生半可な園芸の知識では蘭は作れない!!
Cymbidium栽培で難しいのは三代の葉を、いかにして最後まで健全に保つかである。
3年美しい葉に保つか。
紫外線を当てれば・・・・直ぐに老化して三年保つことは出来ない。
Cymbidium作りの落第である。

外線への耐性は原種によって大きな差があり、ヒマラヤ系、中国奥地ランは弱い。
台湾原産のキンリョウヘンは強い。


栽培する場合は、弱いランンを基準にすればどんなランも作れる。
強いランにあわせてはならない。
一番弱い、早く症状が出て来る個体を基準にすればよい。

  
 写真の説明 
  1 ベトナム原産の原種エリスロスティラム。
  2 カンランとエリスロスティラムの交配種。
  3 中国奥地蘭の原種 ロウイアヌム。
  4 ロウイアヌムと虎頭蘭から10代目。 レビスデューク’ベラビスタ’
 紫外線カットフィルム下で50%シェードの全く同じ条件で栽培したCymbidium。
 1年間の光合成で・・・これだけ大きな能力の差がある。それがCymbidiumである。
 他の蘭では、ここまで大きな差はない。それだけCymbidiumは多様な遺伝子を持って
 進化した欄ということが出来る。
 だが、共通しているのは「霧の光」がベストな光であるということ。
 この光を蘭舎に再現すれば・・・・どんな名品も無造作に作れる。
 私は現在約10000品種保存しているが・・・全部作れる。
 それは5000坪のハウスを紫外線をカットしているからである。
 Cymbidiumの自生地は照葉樹林、そして山霧。
 それを真似ただけである


  
Cymbidium属の中に中国奥地、四川省のヒマラヤ中国に自生する系統を、
「中国奥地蘭」というのだそうである。
日本の東洋蘭関係者の目で見れば「中国奥地蘭」といいたくなるかもしれないが、
蘭の進化の道筋から見れば「ヒマラヤ奥地」である。
奥地には二つあってヒマラヤから日本の利尻島までのルート。
もう一つは、ヒマラヤからオーストラリヤnタスマニア島までのルートである。
Cymbidiumの原種約5、60種はこのルート上、進化し自生する。

私は洋蘭のシンビジュームを40数年作ってきたが、私の感覚では「西洋蘭」も「東洋蘭」もない。
人間の立場、国、文化・・・・栽培の歴史経緯から見れば、
そういう分け方もあるかもしれないが、
蘭から見れば、蘭の進化から見れば、自生地の環境に適合したに過ぎない。
Cymbidiumには三つのグループある。
ヒマラヤのシッキム、ネパール、ブータンなどに自生する、所謂洋蘭のシンビジュームの元になった原種。
インドネシアからオーストラリアの熱帯雨林の標高の高いところに自生している
マディーダムを代表とする原種群。
中国奥地、台湾、韓国、日本に自生する所謂「東洋蘭」の原種群。

実際の栽培では・・・全部同じ「環境」で栽培出来る!!
Cymbidium栽培に共通するのは・・・・
「深山幽谷」「幽蘭一国に薫る」。
この言葉を理解すれば栽培出来る蘭である。
この「幽谷」とは・・・どういう環境を指す?
「霧が深い谷」である。
そこには水墨画に描かれる「気韻生動」がある。
つまりCymbidiumはモンスーン気候が「育て上げた」蘭である!!
その雨期と乾期。
それに適応するように進化したランである!!
ヒマラヤの奥地、中国の奥地には仏教とヒンズー教の「聖地」の山々。
雨期には文字通り「深山幽谷」の霧に隠れ、姿を現わすことはない。

「適地適産」。
この視点から見れば、日本でのラン栽培の本流は「Cymbidium」である。
宇井清太はそれでCymbidium 一筋できた。


Cymbidiumはランの中で最も早くクローンを利用してフラワー産業になった蘭である。
洋蘭の栽培は・・・・一部の人の愛好の分野もあるが「産業」の創設思考が入っている。
東洋蘭の「数寄者」の趣味道楽文化からのスタートとは異なる。
この歴史的違いが・・・・人間が蘭に関与すると・・・
一つの蘭の「栽培技術」更に「技術の進歩」への取り組み方にまで深く関与している。
しかし、交配してみるとわかることであるが・・・・前記の3グループ間で交配出来ないものはない。
皆、血族なのである!!
現に中国奥地には第三グループのシンビだけが自生しているのではない!!
東洋蘭といわれるCymbidiumと洋蘭の基になったCymbidiumが同じエリアに自生している。
洋蘭シンビで最も多く「血」を広げた「ロイアヌム」も自生している。
二番目に多い「血」の「トラッシアヌム」(虎頭蘭)もチグリヌムも自生している。
ということは、同じ条件、技術で栽培出来るということである。
お茶の樹の側に椿が咲いているようなものである!!



ここで一つ大きな問題がある。
クローン技術によるシンビの大量生産、大量消費のシステムは、
産業としては成功したが、その技術は、一年でも早く「出荷」の技術であり、
「種の保存」とはまったく異なる技術である。
宇井清太のCymbidium栽培歴40数年は「栽培経験」の年数ではない!!
同じ株を40数年保存してきたという意味である。
Cymbidium「鉢物栽培」では、3、4年で出荷するから、同じ株の栽培歴は3,4年となる。
ラン株からの見ればそういうことになる。
「消費するための栽培」と「品種を保存」するための栽培技術は異なるという事。
ところが・・・近頃のCymbidium栽培の本は、
ここのところを混同している。
大量生産、大量消費の栽培技術を・・・・趣味の人に書いている!!
Cymbidium鉢物生産者で、同じ株を何十年保存栽培しているものなど、
殆いない。
つまり、Cymbidium鉢物生産の技術では「種の保存」は出来ないということ。
この栽培技術の混同が「中国奥地蘭」の栽培を難しくしているのではないか?
それとも・・・東洋ランに特別の「技術」が別にあるのか?
光に当てろ。
肥料は沢山やれ。
そうすると・・・・花は咲く!!
このやり方は、鉢物栽培農家が苗メーカーから苗を仕入れての栽培。
一番大切な「芽生え」「発芽」が欠落している!!
これと同じことが「山掘り」。
自分でタネもまかないものが、山で芽生え育って大きくなったものを掘ってくる。
植物の本当の栽培は・・・・タネの蒔かない者には解からない部分が出てくる。
あの小さなCymbidiumのタネに光が当たったら・・・・どうなる?

霧とコケ・・・・。
それがCymbidiumの保育器である!!




   SUGOI-ne栽培は
          無造作に出来る!!
SUGOI-nenの開発で「中国奥地蘭」「東洋蘭」は無造作に栽培出来るようになった!!
洋蘭のCymbidium栽培のように・・・作れる。
東洋蘭はコンポストの問題でアレヤコレヤの技術、鉢、潅水などあったが、
それが殆どなくなった!!
洋蘭の大栽培の環境、技術で無造作に作れる。
細かい系統の違いはどんなランにもある。
洋蘭のCymbidiumの方が・・・より大きいかもしれない!!
SUGOI-neは中国奥地の自生地の埴生を再現したから・・・・。

1 紫外線をカットすること。
    日除けではない!!
    日除けは・・・・紫外線のカットではない。
    
遮光と紫外線カットを混同してはならない!!

「四川省の犬は太陽を見ると吼える」
    四川省にはこのような言葉がある。
    この意味は、四川省は雨、霧の日が多く、太陽が見える日が非常に少ないということ。
    たまに太陽が出ると、犬が驚いて吼える・・・・
    
    深山幽谷に立ち込める「山霧」の・・・・あの感じにすればよい。
    
霧の中の光は明るくとも「紫外線」が少ない。
    しかも霧の粒子に光が当たって「散光」になる

    この影の出来ない「散光」出なければCymbidiumは作れない。
    宇井清太の栽培場は・・・・紫外線カットフィルムを2,3重張りにしている。
    このような光質にしないとCymbidiumの切り花経営を維持できない!!
    大株を長年元気に維持できない。
    ハウスの中に「影」が出来ない散光にしている。
    この「散光」こそ霧の光である!!
    この光の中でCymbidiumは生まれ、進化してきたのである。
    竹と同じようにCymbidiumは・・・・子孫を継承できる・・・・花を咲かせなくとも。
    ここがCymbidiumのCymbidiumたる哲学である。
    しかし、私達は「花」を見たい。
    人間の身勝手である。
    「花」は株が老化したときに咲く。
    「老化」させるには「紫外線」を当てればよい。
    長生きは出来ないが・・・・花は咲く。


    植物の進化は多様である。
    多くの一年植物は、この老化させる「紫外線」を利用した。
    日の長短も利用した。
    多くの一般的な植物を栽培すると、必ず光が弱いと「徒長する」と思っている!!
    この固定観念を持つとCymbidiumは作れない。
    光量と紫外線は別の問題。
    光量が3万ルクスと同じでも・・・紫外線があるのと、カットされた光では、
    ランの歓び方が、元気さが違うということ!!

    Cymbidiumの鉢物栽培の人達は「山上げ」して。
    春2、3月に咲く品種を12月に出荷する。
    この技術を早く行った人は、山の中でも「霧」も発生する場所を確保した。
    つまり先覚者の特権で一番良い条件の「適地」を選んだ。
    後から参入したものは「適地」を確保出来ない人多かった。
    「霧」が品質の隠れたキイポイントである。
    そして、霧が晴れれば・・・1000から1500の山上げの場所は紫外線が強い。
    霧は蘭にとっての「アメ」。
    紫外線は蘭にとっての「ムチ」。
    一気に老化が起こる。
     Cymbidiumは急いで・・・子孫を残さなければ・・・・と準備する。
    1鉢に何本も花芽を分化させる!!
    それが価格の高低になる。
    蘭の市場価格は・・・・花が美しいという基準ではない!!
    人間というのは身勝手なものである。
    フラワービジネス!!
    花のこころ?

    それは「生殖器」のこころ・・・・なのだ!!
    ところが、蘭界は洋蘭界も、東洋蘭界も野性蘭界も・・・・
    花を観賞する・・・・。
    つまり生殖器の外性器の色、サイズ・・・・数。
    洋蘭の審査ともなれば・・・・外性器のサイズを細かく計測する。
    「受粉」「妊娠」・・・・という子孫を残す・・・花の情念は・・・・関係ない!!

    

    以上のように紫外線は、栄養生長期と生殖生長期では、
    蘭に対する作用は異なるのである。
    Cymbidiumは栄養成長期と生殖生長期が明瞭に分かれている蘭
    栄養成長期の紫外線。
    生殖生長期への「移行」の時の紫外線。
    このことを念頭におかないとCymbidiumは作れない!!
    キウリ、トマト、ナス・・・・メロンなどは栄養成長期と生殖生長期が同時に行われている。
    だからトマトの水耕栽培で1本の樹に1万個も実がなる。
    こういう植物には一定の光量と一定の紫外線が必要である。

    蘭作りの名人とは
      一定の若さを維持しながら、一定の老化を維持出来る人である

    
    それには「霧」と紫外線を時期に合わせて「コントロール」することである。
    なんだか・・・・誰でも作れる気がしてくる。
    SUGOI-ne栽培なら、上記の{紫外線」を勉強すれば・・・・あなたも名人になれる!!

    













































蘭の生命活動も他の植物と同じように、
   光合成の「合成」活動
   呼吸作用の「分解活動である。
上記の写真のように、Cymbidiumは光合成能力が、他のランに見られない能力を持っている。
写真4のレビスディークはf10の品種であるが、3のロウイアヌムの末裔である。
Cymbidium交配の約130年の交配で・・・ここまで巨大になった。
CymbidiumのDNAの中に、このような能力が秘められていたのである。
中国奥地は環境が厳しい。
株を小さくして、消費を抑えて生き残ってきた。
 ダーウインは言う・・・
  強いもの、体の大きいものが生き残るのではない。
  変化に適応出来るものだけが生き残る。

中国奥地ランはそのように生きてきた!!
だから・・・日本に「拉致」されて・・・日本に来たからといって・・・・
100年500年では・・・・馴化はしない。
そういう「凛」としたところが東洋ランの魅力であろう。
それにもかかわらず・・・・いざ栽培となると・・・・
自生地と全然異なったことをする。

Cymbidiumというランは、霧の光で写真4のように光合成できる植物である。
このバルブの重量は・・・・?
例えば・・・・同じ光で「稲」では、ここまで光合成はできない。
このように、Cymbidiumは光が30000ルクス以上は無意味な光量である。
この光量よりも紫外線で葉が弱る。
紫外線で痛んだ葉では・・・・光合成が劣ることになる。
それは根が伸びないことにもつながる。















2 日中葉を触って温度を調べる
  イ 冬期から春の場合。
    Cymbidium栽培で最も大切な仕事である。
    特に温室でCymbidiumを栽培したときである!!
    この仕事のことが書かれている本はない。
    だから、殆どの人は、Cymbidiumの葉の温度は知らない。考えたこともない!!
    本には気温、室温が書かれていてもCymbidiumの
     「葉温」つまり「体温」が書かれていない。
    Cymbidiumの温室では、冬期間・・・密閉する。
    朝、太陽が昇り・・・・室温は上昇を始める。
    室温がまだ10℃だから安心・・・・と思っていると・・・とんでもないことが起こる!!
    Cymbidiumのは、室温10℃であっても葉の温度は30℃にもなる!!
    このことを知らないとCymbidiumは作れない。
    温室栽培の「盲点」である。
    このことは・・・・家の廊下とか・・・・では起こらない。
    東洋蘭界の「蘭舎」。
    中国での「蘭舎」というのは・・・どういう施設?

    宇井清太の山形では、この室温と葉温の乖離は2月中旬から起こる。
    3月の彼岸頃では朝の6時頃から始まる。
    「蘭は気を好む」。
    温室のない時代の「蘭舎」でも、この名言はあった。
    通気をすれば、この葉温の上昇は起こらない!!
    休眠期で潅水を控えている時期で、通気による蒸散作用に必要な水分。
    この水分をCymbidiumは何処から得ているのか?

    この時期、葉の温度を上げると
      1 葉先が枯れる。
      2 品種によっては葉先に細かい黒点が出る。
      3 葉に黄色い大きな斑点の斑が出る。
      4 アカダニが大発生する。
      5 花が満足に開花しない。
      6 夏に株腐れ病、ナンプ病が大発生する。
         Cymbidiumの夏の病気の原因は、この時期にある。
         数日で極端にj株は衰弱する。
   特に、ロイヤヌムは弱り、虎頭蘭は葉先の枯れあがり、斑点が起こる。
   トラッシアヌムは極端に衰弱する。
    この状態に「紫外線」が加われば「致命的」である。
   フッケリアヌムは5の満足に花が咲かないことになる。
    朝、葉が高温になるということは蕾も高温になるということである。
    蕾の中で「花粉」が死ぬ!!
    これが原因で蕾は付いているのに、何時までたっても咲かない事態になる。
    フッケリアヌム、ロイヤヌムは遅咲きだから・・・・
    温室の中では葉の温度のこと知らないと上手に出来ない。
    蕾の高温に対する耐性は原種ごとに大きな差がある。
    栽培では、一番弱いものにあわせて、通気を図る!!
    天窓だけでは上手く行かない。
    外気温が3℃以上であれば・・・・横窓を開けて・・・・葉に冷気を当てる。
     この作業の意味は、
       自生地では、朝の最低温度から、最高温度になるまでの所要時間の問題である。
       自生地では5、7時間かけてゆっくり上昇する!!
       ハウスの中でもこの上昇速度、時間を再現すること。
       この所要時間はCymbidium栽培の奥義中の奥義!!
       カトレア栽培にはこの温度管理はない。
       だから、カトレアつくりの上手な人ほどCymbidiumは作れない。
       ところが、カトレアの人がCymbidiumの栽培法を書く。
       だから・・・・本読んでもCymbidiumは作れないことが出て来る。
       Cymbidiumが一番奥が深いというのは、このことである。
       Cymbidiumを馬鹿にする者は、蘭を知らない人である。

       ハウス(温室、蘭舎)では30分から2時間で最高温度に達する!!
       これが一番問題。
       これを防ぐには「散光」にする。
       「紫外線」をハウスに入れない。遮光と紫外線とは別の問題!!
       紫外線の弱い光が欲しい!!
       50%日除けでは防げない。
       横窓を開いて・・・横からの冷気を入れる。
       天窓の温度調節は「対流」だから・・・・葉が揺れない。
       Cymbidiumは少し葉が揺れる空気の動きが必要なのである。
    
こんな温度管理は、中国の原産地の蘭園では見られないかもしれない。
    温室などなくても・・・・作れるから・・・・。
   Cymbidiumはこの「冷気」が非常に好きである。
    自生地では・・・深山幽谷の「冷気」の中で生きている。
    「身の引き締まる思い」。
    「凛として・・・・」
    それが東洋蘭といわれるCymbidiumの「美学」である。

ロ 5月から9月上旬の場合。
    桜の花も散り霜の降りなくなった時期から、
    温室は全開、蘭舎は開放・・・・外に出す場合も。
    この状態では通気が良いので葉の温度が上がることはない。
    ところが・・・・山形を例にすると5月下旬から、日中高温になり始める。
    春は日の出から・・・・
    この時期は10時頃から上がり始める。
    桜が散ってから1ヶ月後あたりからである。
    この時期まではCymbidiumは朝潅水しても良い。
    この時期からCymbidiumの潅水は夕方でなければ良く育たない!!
    なぜか?
    Cymbidiumは東洋蘭も含めてモンスーン気候の下で進化したランである。
    この時期は自生地は「雨期」。
    モンスーン気候の雨期の特徴は「モンスーン低気圧」でスコールが降ること。
    モンスーン低気圧は午後から夕方に雨を降らす。
    日本の夕立である。

    この時期、Cymbidiumの葉は温度が高くなる。
    夕方のスコールは根に水を与えるだけではない。
    葉の高い温度を洗い流して・・・・下げてくれる!!
    このマネをすればいい。

    日中毎日葉を触ってみる。
    温かい、チカッと暑い日は、必ず夕方山全体に雨降るように潅水する。
    宅地全体に潅水すれば最高である!!
    雨は天から降る。
    だから・・・葉の上から、葉の裏にもかける!!
    雨の降らない日は・・・殆ど毎日になる。
    自生地では・・・毎日降る!!

    この毎日潅水しても大丈夫なコンポストがあこれまでなかった!!
    だから柔らかい鉢、細長い鉢でカバーした。
    SUGOI-neのスゴイところは、毎日潅水できること!!
    
    自生地と違い日本の夏は熱帯夜が続く。
    朝の最低温度が25℃!!
    Cymbidiumの最低適温は18℃どまり。
    高すぎる!!
    だから夕方潅水して、更に夜再度潅水する!!
    こうしてキビシイ夏を越す。
    この夕方、夜間の水は・・・・薬いらずの妙薬である!!

   この時期は原則として「朝」潅水はしてならない!!
    これまでの本には乾燥する時は「朝夕」二回行うと書いてある。
    だから朝やっても・・・良い・・・・と単純に解釈してしまう。
    それは、これまでのコンポストの軽石では夕方まで保水出来なかったからのこと。
    Cymbidiumが喜んでいるのではない。
    夕方潅水できなくて、どうしても朝やらなければならない時は朝7時までに終えること!!
    なぜSUGOI-neがスゴイかというと、
    プラ鉢、ポリ鉢植であれば、夕方の潅水一回で、
   誰でも素晴らしい生育にすることが出来ることである。
   アレコレ考えなくとも、毎日夕方の潅水でよいのである>
 













  他の蘭と比較して見る

中国奥地に自生している「中国アツモリ」「カランテ」と巨大Cymbidiumのバルブと
比較してみると、Cymbidiumの光合成のスゴサがひと目でわかる。
同じ弱い光の下で生き続けて来た蘭であるが、その能力には歴然とした差がある。
アツモリ、カランテは光合成するのは1代の葉。
光合成の量は・・・・多くはない。
Cymbidiumの葉は3年・・・つまり親、子、孫の3代の葉が働いてヒコを育てる。
巨大なバルブにはスゴイ養分を蓄える。
進化の理念が異なるのである。
その結果・・・Cymbidiumは3ケ月も花を咲きつづけるが、アツモリもカランテも花期は短い。
エネルギーの量が異なる。



以上のようにCymbidiumは三代の葉が生き続けるから、
その栽培はより難しいことになる。
一度でも根腐れを起すと三代タタル。
一年で回復させることは殆ど出来ない。
ここにCymbidium栽培の・・・・永遠の問題があった!!

それが・・・SUGOI-neの開発で「根腐れ」の問題は解決した。
根の「ペクチン」を観察していれば・・・ほぼ完璧に「根腐れ」は防げる。
SUGOI-neはCymbidiumの種子が発芽するコンポスト。
自生地の埴生をほぼ完璧に再現したといっていい。
だから、残る問題は「紫外線」のみになった。
このページを見れば・・・・紫外線の問題もなくなる!!


残る課題は「蘭鉢」になる。
 この蘭鉢は「数寄者」文化の美的感覚が・・・・作り上げたもの。
 ランの「生育」と「美的センス」の融合で出来たもの。
 そこが、西欧の・・・・ラン栽培を根本から異なるところ。
 洋蘭界は・・・・あくまでも「蘭の生育」。
 東洋蘭界は・・・・三点セット。
           鉢も重要な「要素」。

でも、その美的感性も・・・蘭を作れなくては何ともならない。
新人が参入しない業界は衰退する。
業界も新陳代謝しなければ発展、維持できない。
その切り札になるのがSUGOI-neである。


  SUGOI-ne植えの鉢は・・・・ポリ鉢がベスト。
      これで練習すればイイ。
      平鉢も大変良い!!
      なぜなら、Cymbidiumはどんな原種も、地表近くに横に伸びる蘭。
      現在の東洋ランの鉢は・・・・Cymbidiumの原理原則から異なる。
      軽石だから・・・・・そうなった!!
      東洋ランを上手に栽培するには「ポリ鉢」で植えること。
      無造作に出来る!!






















































































































































































































 ヒマラヤのシャクナゲを栽培してみると良い
   Cymbidiumの自生地にはHimalaya シャクナゲが自生している。
   このシャクナゲも「霧」の中で大木になっている。
   中国奥地蘭を上手に栽培するには・・・・Himalayaシャクナゲを観察すること。

   日本原産のシャクナゲは・・・強い光が当たると葉を丸める。
   自生地では・・・このように葉を丸める事はない。
   この時期になると虎頭蘭の葉は・・・・葉身をよじる!!
   文学的表現に・・・・「身をよじる苦しみ」・・・・というのがあるが、
   正に・・・Cymbidiumは「身をよじる」!!
   カトレアも同じように身をよじる。
   これは葉を取りまく「微気象」の問題である。
   
   強い光を当てれば「葉の温度」が上昇する。
   上がれば・・・葉の周囲が乾燥する。
   葉は葉を内側に丸めて,気孔周辺の湿度を高めようとする!!
   自生地の霧の中のシャクナゲも、Cymbidiumも、充分に葉を広げている!!
   蘭ハウスの中で・・・シャクナゲが葉を丸めるようでは、
   Cymbidiumは良く育たない!!
   
   モンスーン気候。
   モンスーン低気圧。
     日本でも土用の時、ヒマラヤのモンスーン低気圧のスコールが降る。
     日本では・・・夕立と呼んでいるが・・・・。
     ヒマラヤ、中国奥地には・・・このスコールが・・・・
     5月から9月までに4500mmも降る。
     夕立後の湿気を含んだ「山風」「谷風」・・・・気韻生動。
     
     蘭は気を好む!!
     至言である。
       このような環境であれば・・・・シャクナゲも元気。



 いづれにしても、植物の原理原則というのは「移動」出来ないこと。
 芽生えたところで大きくなり、そこで死んでゆくということ。
 芽生える環境条件であれば・・・大きく育ち、やがて花も咲く成株になる。
 花咲くということは「老化」の一現象である。
 人間だって同じ。
 女性は・・・いづれ子供を生めない身体になるから、
 若いとき、男を「たぶらかして」・・・・子供を作る。
 「老化」を知っているからである。
 男は・・・・いくつになってもオレガ、オレガ・・・の気概が抜けない。

 その移動できない「らん」を・・・・掘ってくる。
 「山ほり」。
 飛行機に載せて海まで渡る!!
 蘭から見たら・・・天変地異、晴天の霹靂。世の中ひっくり返ったようなものである。
 「養生」させることであろう。
    


秋の管理法
  1 潅水の仕方
     Cymbidiumの栽培で、秋の潅水を間違うと「根腐れ」になる。
     Cymbidiumというランは、栄養成長期と生殖成長期で、
     吸水する仕組みに劇的な変化があることである。
     それがCymbidiumの最大の個性であり、進化の究極である。
     したがって、この劇的な変化を知らないとCymbidiumは作れないことになる。

     Cymbidiumに栄養成長期が終るのは何時か?
     「白露」の時期である。
     昔の人は・・・素晴らしい。
      「秋きぬと目にはさやかに見えねども
                風の音にぞ驚かれぬる」
     名歌である。
     この感覚はCymbidiumの感覚と共通する。
     残暑きびしい時期であるが、風の中に秋が宿っている。
     山に上れば・・・・既に「ススキの穂」が秋を告げている。
     この時期になると昼夜の温度較差は大きくなり「白露」の夜露が葉に結ぶ。
     外に出したCymbidiumの葉を深く濡らす。

     Cymbidiumは毎日、日長が短くなるのを感じながら夜露をも待つ。
     夜露が更に深くなると栄養生長を止める。
     吸水の仕方を変える。
     この時期になるとCymbidiumは根からの吸水から「葉の吸水」に変える!!
     葉で夜露を吸水するようになる。
     なぜか?
     自生地で10月から始まる過酷な乾期に備え、身体を変える。
     乾期には雨が降らないから根からは吸水できない。
     夜露、夜霧の水を葉で吸収して生き延びる。
     9月という月は、栄養生長期から生殖成長期への移行期であると同時に、
     雨期から乾期への移行期でもある。

     朝の最低温度15℃、日中の最高温度28℃。
     夏が過ぎてこの温度に下がってくると、
     Cymbidiumの葉は日中温度が高くなることはない。
     だから、夕方の潅水は止めなければならない。
     モンスーン気候の雨期の終焉である。

     朝の潅水に切り替える。7時までの・・・・
     だんだん回数を減らしてゆく・・・・。乾期に向って・・・・。
     SUGOI-ne植えの外に出した鉢なら、殆ど潅水しなくても良くなる。
     9月は時々雨降るから、この水で充分である。
     足りない分は・・・葉が夜露を吸う!!
     SUGOI-neは最高!!
     それが・・・この時期に実感することである。
 
日除けを取り去るのは厳禁!!
   この時期、ランの本には日差しが弱くなるから・・・・
   日除けを取る・・・・と書かれている。
   一見自然の法則にあっているようだか、これがとんでもない間違い。
   考えてみてください。
   昨日まで日除けあったものが・・・・今日はなくなっている。
   ということは、自生地では、昨日まで樹に「葉」があったのに。
   今日は樹が丸裸で葉がなくなっている。
   こういう状況は自然界ではありえない!!
   ベトナム戦争の時の「ホルモン」散布の「枯れ葉作戦」は・・・・それだった。
   日除けを取り去るということは・・・・ランから見れば「枯れは作戦」と同じ。
   Cymbidium栽培では・・・・厳禁中の厳禁!!
   Cymbidiumは森の「霧の光」で充分光合成できるように進化した。
   晴天の日、空を見て目をパッチリ開けられるような光がベスト。
   まぶしい・・・・光が強すぎる。
     日中、葉が乾燥しすぎる!!
     Cymbidiumの葉は・・・・カサカサではダメ。 しっとりした肌が必要。

  
以上のような栽培管理をすれば・・・・
Cymbidiumの花は「透明感」があって、
多輪の品種であれば・・・下から上まで全部同じ間隔で同じ大きさに咲く!!
このように咲いた花でなければ、子孫を作ることは出来ない。
生殖器としての花。種子の実る花。
それが、人間が観賞した時、最も美しい花である。
                   

東洋ラン界は、殆ど交配しないから、実を必要としないから、
「流産」を念頭に置かなくてもいいから・・・・

育種しようとすれば、ランつくりも果樹、果菜作りと同じになる。
ここまで書いた栽培法は「実の成る」・・・・ランつくりである。
体が健康でないと・・・・・。
ラン作りとて同じである





SUGOI-neで植える
  SUGOI-ne栽培の鉢は「ポリ鉢」が非常に良いが。
  これまでの東洋ラン鉢を使用する場合は次ぎように植えると良い。


新発売 2007年5月  SUGOI-neミックス チップ開発。
SUGOI-neミックスチップを混合する。
 下記の膨張させて植える方法より、このチップ混合が非常に生育がよい。

   
 




  SUGOI-ne 1号、2号どちらでも良い。
   元気でない株は1号。
   元気な株は2号。 
   大株作りは2号。

  下記のようにSUGOI-neを水に浸して準備しておく。
    多くの水を入れないのがコツ!!



















   以上のようにして100%膨張したSUGOI-neにしておく。

 
   植え方
     100%膨張したSUGOI-neと乾燥したSUGOI-neを混合して植える。
     この混合割合で固さを自由に調節できる。
       膨張したSUGOI-ne 1  +  乾燥したSUGOI-ne 1
       膨張したSUGOI-ne 2  +  乾燥したSUGOI-ne 1
       膨張したSUGOI-ne 3  +  乾燥したSUGOI-ne 1 

    植える時膨張したSUGOI-neは「粉状」に砕ける場合あります、
    この粉状になったものと乾燥したままのSUGOI-neを混合すると
    最高の「毛細管現象」を作ることが出来ます!!
    ここがSUGOI-neのスゴイところで、軽石、バークの「微塵」と
    根本から異なるところです。



 植えた後の潅水。
    植えたご十分潅水します。
    約10分から1時間おきに3〜4回十分潅水します。
    朝の最低温度8℃以上の時期は5から10日毎日潅水してください。
    6〜8月は夕方潅水してください。
    それ以外の月は朝与えて下さい。

  冬期加温・・・・8℃以下の加温しないハウス、蘭舎では、
  10から3月は植え込みを止めてください。
  8℃以上の加温する場合は年中植え込み可能です。



SUGOI-ne植えの注意点

 

u       他のものと混合しないこと。単用で植えること。

 軽石、バークなどは無菌でありません。

   SUGOI-neに添加している宇井清太新発見の「材木腐朽菌」が台無しになるからです。

u       鉢の半分の高さに入れて潅水してください。

   1号は40%、2号は30% 膨張するからです。

u       棒などでつついて硬く植えないで下さい。

   ポロポロ入れてトントン鉢を落ち着かせる程度で丁度いいです。

u       鉢穴に荒い網をすること。鉢穴の大きい鉢を使うこと。

   SUGOI-neの排水にはスゴイ養分が含んでいます。

   この水が糊のようになる場合があるからです。

u       鉢は「ポリ鉢」「プラ鉢」が素焼き鉢より良い。

   素焼き鉢で植えた場合は、乾燥を防ぐためポリ鉢で素焼き鉢をカバーする。


SUGOI-ne で植えた日に必ず数回充分潅水してください。

植えて数日すると、表面に「材木腐朽菌」が「カビ状」に発生します。

「カビ状」に発生します。このとき十分潅水してください。2、3日後またカビ状に

発生します。その時また充分潅水してください。この潅水を数回繰り返すと、

SUGOI-neは自生地の埴性を再現しことになり、素晴らしい根張り、生育を約束します。












































    
     

  SUGOI-neの
       中国奥地ラン栽培
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